JTBが全国38店舗に遠隔接客サービスRURAを導入、営業時間延長と業務効率化を実現

text: XEXEQ編集部

PR TIMES より

記事の要約

JTBが全国38店舗にRURAを導入
営業時間延長と業務効率化を実現
夕方以降の遠隔接客で人員配置を最適化

タイムリープのRURA導入によるJTBの店舗運営革新

タイムリープ株式会社は株式会社JTBの全国38店舗に遠隔接客サービス「RURA」を導入したことを2024年8月5日に発表した。RURAの導入により、JTBは夕方以降の来客数が少ない時間帯を遠隔接客で対応し、混雑する日中にスタッフのシフトを手厚くする人員配置の最適化を実現している。コロナ禍で変化した顧客の来店パターンに対応するための施策だ。^[1]

RURAを活用することで、イオンモールやららぽーとなどのショッピングセンター内のJTB店舗では、18時以降（北海道は18時、その他の地域は19時から）に他拠点のスタッフが複数店舗を遠隔で対応する体制を構築した。この時間帯は旅行相談は受け付けず、来店予約案内やパンフレット提供に特化している。出発地に関係なく案内できる点も、遠隔接客の利点として活用されている。

RURAの導入効果として、遅い時間帯のスタッフ数削減と混雑時のシフト強化が可能になり、顧客の待ち時間短縮を実現した。さらに一部店舗では営業時間の延長も可能になっている。JTBはこの成功を受け、未導入店舗への展開や日中時間帯でのRURA活用も検討中だ。人員配置の最適化によるサービス向上を目指し、RURAの活用範囲拡大を視野に入れている。

JTBのRURA導入による効果まとめ

	導入前	導入後
営業時間	通常営業時間	一部店舗で延長可能
人員配置	全時間帯で均等	混雑時間帯に集中
夕方以降の対応	各店舗で個別対応	遠隔で複数店舗を一括対応
顧客待ち時間	混雑時に長時間化	短縮を実現
サービス内容	全時間帯で同様のサービス	時間帯によるサービス最適化

遠隔接客サービスについて

遠隔接客サービスとは、インターネットを通じて店舗の接客を遠隔地から行うことができるサービスのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

対面接客やアバターを通じた接客が可能
少人数で多拠点の接客が実現可能
店舗運営の効率化や新しい働き方の実現に貢献

遠隔接客サービスは、物理的な距離を超えて顧客とスタッフをつなぐ革新的なソリューションだ。RURAのような遠隔接客サービスは、画面上での対面接客やアバターを介した接客など、多様な形態を提供している。これにより、一人のスタッフが複数の店舗を同時に担当することが可能になり、人員リソースの効率的な活用が実現する。

RURAの導入に関する考察

RURAの導入により、JTBは人員配置の最適化と営業時間の延長を実現したが、今後はシステムの安定性や通信環境の整備が課題となる可能性がある。遠隔接客の品質を維持するためには、高速かつ安定したインターネット接続が不可欠だ。また、スタッフの遠隔接客スキルの向上や、顧客のデジタル接客への慣れも重要な課題となるだろう。

今後、RURAには顧客の行動分析や需要予測などのAI機能の追加が期待される。これにより、より精緻な人員配置や、個々の顧客ニーズに合わせたパーソナライズされた接客が可能になるだろう。また、バーチャル空間での旅行体験提供など、遠隔接客の枠を超えた新しいサービスの創出も期待できる。

JTBのRURA導入事例は、観光業界全体のDX推進に大きな影響を与える可能性がある。他の旅行代理店や観光関連事業者も、同様のシステム導入を検討する可能性が高い。一方で、対面接客の価値を再評価し、遠隔接客と対面接客のハイブリッドモデルを模索する動きも出てくるだろう。業界全体での顧客体験の向上と効率化の両立が、今後の課題となる。