ヤマト運輸が置き配の利用状況調査を発表、利用経験者が8割に達し在宅時の活用も拡大

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

ヤマト運輸が置き配の利用状況調査を発表
置き配の利用経験者は全体の78.5%に達する
在宅時でも利用する人が24.8%存在

ヤマト運輸による置き配の利用実態調査

ヤマト運輸は宅配サービスの利便性向上に向けた取り組みの一環として、2024年11月28日に置き配の利用状況に関するアンケート調査結果を発表した。調査によると、他社サービスを含めた置き配の利用経験者は全体の78.5%に達しており、置き配サービスが日本の宅配サービスにおいて重要な選択肢として定着していることが明らかになった。^[1]

興味深い点として、利用経験者の24.8%が在宅時にも置き配を積極的に活用していることが判明した。在宅ワーク中の集中を妨げないようにする配慮や子どもの昼寝時間帯での受け取りを避けるなど、生活様式の多様化に合わせて置き配の活用方法も進化していることが浮き彫りになっている。

置き配の利用理由として最も多かったのは再配達への負担軽減で、89.5%の利用者が「再配達が申し訳ない」と回答している。一方で未利用者の主な理由として「盗難リスクが心配」が54.4%、「雨で濡れるのが不安」が33.7%となっており、サービスの安全性や品質保持に関する課題も存在している。

置き配の利用状況まとめ

項目	詳細
調査実施期間	2024年10月28日～11月11日
調査対象者	クロネコメンバーズ会員
有効回答数	1798件
利用経験者の割合	78.5%
在宅時利用の割合	24.8%
主な利用理由	再配達への遠慮（89.5%）

在宅時利用について

在宅時の置き配利用とは、配達員との対面受け取りの代わりに指定場所での受け取りを選択するサービスのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

テレワーク中の集中力維持に貢献
子育て世帯の生活リズムに配慮
夜勤従事者の休息時間確保に有効

在宅時の置き配利用は、単なる不在対策としてではなく、多様な生活様式に対応する新しい受け取り方として注目を集めている。ヤマト運輸の調査では、在宅ワークや育児、夜勤など様々な背景を持つ利用者が存在し、置き配サービスの活用シーンが広がっていることが明らかになった。

置き配サービスに関する考察

置き配サービスの高い利用率は、宅配業界における重要な転換点として捉えることができる。従来の対面受け取りを基本とする配達スタイルから、利用者のライフスタイルに合わせた柔軟な受け取り方法へと進化を遂げており、この変化は今後の物流サービスの在り方に大きな影響を与えるだろう。

一方で、盗難や商品の品質劣化に対する懸念は、置き配サービスの普及における重要な課題として認識する必要がある。宅配ボックスの設置促進や防犯カメラの活用、天候に左右されない置き場所の確保など、不安要素を解消するためのインフラ整備が求められているのだ。

今後は置き配サービスの安全性と利便性を両立させる新たな技術やサービスの開発が期待される。IoTセンサーを活用した配達完了通知の高度化や、AIによる最適な置き場所の提案など、テクノロジーを活用したソリューションの登場が待たれる。

参考サイト

^ ヤマトホールディングス株式会社. 「2024年6月10日（月）から個人向け会員サービス「クロネコメンバーズ」の会員を対象に「宅急便」「宅急便コンパクト」の「置き配」での受け取りを可能に | ヤマトホールディングス株式会社」. https://www.yamato-hd.co.jp/news/2024/newsrelease_20240408_1.html, (参照 24-11-30).

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