ブロックチェーン

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公開：2024-12-03

Borderlessが合同会社型DAOの資金調達をデジタル化、従来比90%のコスト削減を実現しWeb3時代の新たな組織運営モデルを確立

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Borderlessが合同会社型DAOの資金調達を実現
• 社員出資プロセスのコスト90%削減に成功
• カバDAOがパイロット自己募集を完了

合同会社型DAOのデジタル化による資金調達効率化を実現

スイス企業のOverlay AGは、合同会社型DAOのインフラ「Borderless」を活用し、福岡のコーヒーカス交換所プロジェクト「カバDAO」がパイロット自己募集を2024年11月30日に完了したことを発表した。カバDAOは2023年7月に福岡市とFracton Venturesが開催したWeb3インキュベーションプログラム「FUKUOKA DAO CAMP」から生まれたプロジェクトである。^[1]

カバDAOはBorderlessを利用し、イベントブースとウェブサイトを通じた社員権自己募集および社員出資を実施した。従来の合同会社の社員出資プロセスにかかる時間と金銭的コストの約90%削減に成功し、本人確認から出資金の払い込み、デジタル社員権の受け取りまでを約10分以内で完了できるようになった。

Borderlessは合同会社型DAO設立とデジタル社員権発行をトータルでサポートするサービスとして展開されている。合同会社型DAOによるビジネスモデル支援、デジタル社員権の運用ルール策定のアドバイス、デジタル社員の自己募集とその後のデジタル運用のサポートを提供している。

カバDAOのデジタル社員権募集の概要

Borderlessの詳細はこちら

DAOについて

DAOとは「Decentralized Autonomous Organization（分散型自律組織）」の略称で、ブロックチェーン技術を活用した新しい組織形態のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 透明性の高い意思決定プロセス
• 自動化された組織運営メカニズム
• 参加者による民主的な組織統治

Borderlessが提供する合同会社型DAOは、従来の合同会社制度とDAO技術を組み合わせることで、法的な整合性を保ちながら効率的な組織運営を実現している。社員権のデジタル化により、従来の煩雑な手続きを簡素化し、組織参加のハードルを大幅に下げることに成功した。

合同会社型DAOの資金調達に関する考察

合同会社型DAOによるデジタル社員権の発行は、従来の資金調達手法に革新をもたらす可能性を秘めている。特に手続きの簡素化と時間短縮は、スタートアップ企業やコミュニティビジネスにとって大きなメリットとなり、新規事業立ち上げの障壁を下げることにつながるだろう。

一方で、デジタル社員権の価値評価や流通の仕組みについては、さらなる検討が必要となる可能性がある。法規制との整合性を保ちながら、どこまで自由な取引を認めるかという点は、今後の重要な課題となるだろう。Borderlessには、これらの課題に対する明確なガイドラインの提示が期待される。

また、コーヒーカス交換所のような地域密着型プロジェクトにDAOの仕組みを導入することは、地域経済の活性化にも寄与する可能性を持っている。従来型の組織形態では難しかった、多様な利害関係者の巻き込みや迅速な意思決定が可能になるはずだ。今後は類似のプロジェクトへの展開も期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【自社のWebsiteで資金調達が完結？】 Borderlessを活用した、合同会社型DAOのパイロット資金調達を実施。 | Borderless合同会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000153435.html, (参照 24-12-03).

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