NTTとJTOWERが5G時代のインフラシェアリング推進で業務提携を継続、通信インフラの効率化に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

NTTとJTOWERが業務提携を継続
インフラシェアリングモデルの推進を目指す
モバイルネットワークの効率的展開に貢献

NTTとJTOWERの業務提携継続によるインフラシェアリング推進

日本電信電話株式会社（NTT）と株式会社JTOWER（JTOWER）は、2019年7月4日から開始した第5世代移動通信システム時代におけるインフラシェアリングモデルの推進に向けた業務提携を継続することを2024年8月14日に発表した。両社は、この提携を通じてモバイルネットワークの効率的な展開や通信不感エリアの縮小などに貢献し、社会的課題の解決を目指している。^[1]

本業務提携の具体的な内容には、工事・保守及び関連するマネジメント等のノウハウの活用、経済的で高付加価値なモバイルネットワーク構築の推進、共用設備情報や設置希望施設／エリア情報の相互共有による基地局展開の効率化、そして技術や知見の共有による新規共用設備の開発・活用が含まれる。これらの取り組みにより、国内通信業界の成長に寄与することが期待されている。

なお、この発表は、DigitalBridge Group, Inc.傘下の米国法人であるディービーピラミッドホールディングスエルエルシーがJTOWERの普通株式を公開買付けにより取得することを公表した日と同じであったが、NTTとJTOWERは従前からの業務提携を継続することを明確にしている。このことから、両社の協力関係が今後も維持されることが示唆されている。

NTTとJTOWERの業務提携内容まとめ

	提携内容	目的
ノウハウ活用	工事・保守及び関連するマネジメント等	効率的な運用
ネットワーク構築	経済的、高付加価値なモバイルネットワーク	コスト削減と品質向上
情報共有	共用設備情報や設置希望施設／エリア情報	基地局展開の効率化
技術開発	新規共用設備の開発、活用	イノベーション促進

インフラシェアリングについて

インフラシェアリングとは、通信インフラストラクチャーを複数の通信事業者で共有することを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

設備投資コストの削減と効率化
ネットワーク展開の迅速化
環境負荷の軽減と持続可能性の向上

NTTとJTOWERの業務提携では、このインフラシェアリングモデルを推進することで、モバイルネットワークの効率的な展開や通信不感エリアの縮小を目指している。両社の協力により、技術や知見の共有、共用設備情報の相互活用などが可能となり、第5世代移動通信システム時代における通信インフラの整備が加速することが期待されている。

NTTとJTOWERの業務提携継続に関する考察

NTTとJTOWERの業務提携継続は、日本の通信インフラ整備において重要な意義を持つ。特に、5G時代におけるインフラシェアリングモデルの推進は、通信事業者の設備投資負担を軽減しつつ、高度な通信サービスの迅速な展開を可能にする点で評価できる。一方で、複数の事業者が設備を共有することによるセキュリティリスクや、競争環境への影響については慎重に検討する必要があるだろう。

今後の課題としては、インフラシェアリングの範囲拡大や、より多くの通信事業者の参加が挙げられる。これらの課題に対しては、透明性の高い運用ルールの策定や、公正な競争を担保する仕組みづくりが解決策となり得る。また、6Gなど次世代通信技術への対応や、災害時のレジリエンス強化など、将来を見据えた機能拡張も重要な検討事項だ。

長期的には、このような業務提携モデルが通信業界全体に波及し、より効率的で持続可能な通信インフラの構築につながることが期待される。NTTとJTOWERには、業界のリーダーとして、技術革新と公共性のバランスを取りながら、日本の通信インフラの発展を牽引する役割が求められるだろう。インフラシェアリングの成功例を積み重ね、国際競争力の向上にも寄与することを期待したい。