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Intel Connectivity Performance Suiteに権限昇格の脆弱性、アップデートで対策を

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Intel Connectivity Performance Suiteに脆弱性発見
  • 認証済みユーザーによる権限昇格の可能性
  • バージョン30.24.144以降へのアップデートを推奨

Intel Connectivity Performance Suiteの脆弱性と対策

Intelは2024年8月13日、同社のIntel Connectivity Performance Suiteソフトウェアインストーラーに潜在的なセキュリティ脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性(CVE-2023-43747)は、バージョン2.0未満のインストーラーにおいて、不適切なデフォルトパーミッションが設定されていることに起因する。認証済みユーザーがローカルアクセスを通じて権限昇格を引き起こす可能性がある。[1]

この脆弱性の深刻度はCVSS v3.1基準で6.7(中程度)、CVSS v4.0基準で5.4(中程度)と評価されている。影響を受ける製品には、バージョン2.0未満のIntel Connectivity Performance Suiteソフトウェアに加え、Intel NUC M15ノートPCキット(モデル:LAPRC710、LAPRC510)が含まれる。Intelは、この脆弱性に対処するためのソフトウェアアップデートをリリースし、ユーザーに対して最新版への更新を強く推奨している。

対策として、Intelは Intel Connectivity Performance Suiteソフトウェアをバージョン30.24.144以降に更新することを推奨している。更新プログラムは、Intelの公式ウェブサイトからダウンロード可能だ。なお、Intel NUC製品の多くについて、2024年1月16日以降、技術サポートと保証サポートがASUSに移管されている点にも注意が必要である。

Intel Connectivity Performance Suiteの脆弱性対策まとめ

詳細
脆弱性ID CVE-2023-43747
影響を受ける製品 Intel Connectivity Performance Suite(バージョン2.0未満)、Intel NUC M15ノートPCキット(LAPRC710、LAPRC510)
脆弱性の種類 不適切なデフォルトパーミッション
潜在的な影響 認証済みユーザーによる権限昇格
深刻度 CVSS v3.1: 6.7(中)、CVSS v4.0: 5.4(中)
推奨対策 バージョン30.24.144以降へのアップデート
アップデートのダウンロードはこちら

権限昇格について

権限昇格とは、コンピューターシステムにおいて、ユーザーが本来与えられている権限以上の特権を不正に取得することを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • システムの脆弱性や設定ミスを悪用して実行される
  • 管理者権限の不正取得が主な目的
  • マルウェアの侵入や内部犯行の手段として利用される

Intel Connectivity Performance Suiteの脆弱性では、不適切なデフォルトパーミッションにより、認証済みユーザーがローカルアクセスを通じて権限昇格を行える可能性がある。この種の脆弱性は、攻撃者がシステムに対する完全なコントロールを獲得するための足がかりとなり得るため、迅速な対応が求められる。Intelが提供するセキュリティアップデートを適用することで、この脆弱性を緩和することが可能だ。

Intel Connectivity Performance Suiteの脆弱性に関する考察

Intel Connectivity Performance Suiteの脆弱性発見は、ソフトウェアのセキュリティ管理の重要性を再認識させる出来事だ。特に、デフォルト設定の適切性が重要な焦点となっており、開発段階からのセキュリティバイデザインの必要性が浮き彫りになっている。この事例は、大手企業の製品であっても脆弱性が存在する可能性を示しており、ユーザー側の継続的な警戒と更新の重要性を強調している。

今後、IoTデバイスやエッジコンピューティングの普及に伴い、ネットワーク接続性を強化するソフトウェアの重要性は増すだろう。それに伴い、これらのソフトウェアを狙った攻撃も増加する可能性が高い。Intelのような大手企業には、より厳格なセキュリティテストと迅速な脆弱性対応が求められる。同時に、ユーザー企業にとっては、導入している全てのソフトウェアの脆弱性情報を常に把握し、迅速に対応する体制作りが不可欠となるだろう。

また、この事例は製品サポートの移管に関する課題も浮き彫りにしている。Intel NUC製品の一部サポートがASUSに移管されている点は、ユーザーにとって混乱を招く可能性がある。製品のライフサイクル全体を通じたセキュリティサポートの一貫性と透明性の確保が、今後の製品開発と運用において重要な課題となるだろう。ユーザーと企業の双方が、この教訓を活かしてセキュリティ意識を高めていくことが期待される。

参考サイト

  1. ^ Intel. 「INTEL-SA-01102」. https://www.intel.com/content/www/us/en/security-center/advisory/intel-sa-01102.html, (参照 24-08-21).
  2. Intel. https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html

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