DX

ディーエックス

公開：2024-08-31

ヒューマンアカデミーがDX推進状況を調査、97%の企業が取り組むも成熟度は低水準

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 企業300社のDX推進状況を調査
• 97%の企業がDXに取り組むも成熟度は低水準
• DX人材育成の必要性が浮き彫りに

ヒューマンアカデミーによる企業のDX推進状況調査結果

ヒューマンアカデミー株式会社は、企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）推進状況について、人事・研修担当者300人を対象に調査を実施し2024年8月29日に結果を公開した。調査によると日本企業の97%がDXに取り組んでいるものの、経済産業省のDX推進指標に基づく成熟度レベルは依然として低い水準にとどまっていることが明らかになった。^[1]

調査結果では、DX成熟度レベルの内訳として、レベル3「全社戦略に基づく部門横断的推進」が32%で最多となっている。続いてレベル2「一部での戦略的実施」が25%、レベル1「一部での発散的実施」が22%となっており、レベル1からレベル3までを選択した企業が79%を占めている。全社戦略に基づき持続的に実施できているレベル4とレベル5の企業は合わせて18%にとどまっている。

具体的なDXの取り組み内容としては、「文書の電子化・ペーパーレス化」「会議や打ち合わせなどのオンライン化」「テレワークの実施」など、業務プロセスの効率化に関する実施率が最も高い結果となった。一方で、ITインフラ整備や先端技術の導入、データ活用、人材育成に関する取り組みは50%以下に留まっており、特に「ビッグデータの分析・活用」は30%と最も低い結果となっている。

企業のDX推進状況調査結果まとめ

調査結果の詳細はこちら

デジタルトランスフォーメーション（DX）について

デジタルトランスフォーメーション（DX）とは、企業がデジタル技術を活用して事業モデルを変革し、競争力を強化する取り組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• デジタル技術による業務プロセスの効率化
• データ分析に基づく意思決定の高度化
• 新たな顧客体験の創出と価値提供

ヒューマンアカデミーの調査結果からは、多くの日本企業がDXの重要性を認識し取り組みを始めているものの、その成熟度にはばらつきがあることが明らかになった。特にデータ活用や人材育成の面での遅れが目立っており、これらの課題解決が今後のDX推進における重要なポイントになると考えられる。

企業のDX推進状況に関する考察

日本企業の97%がDXに取り組んでいるという調査結果は、デジタル化の重要性が広く認識されていることを示しており評価できる点である。しかし成熟度レベルの低さは、多くの企業がDXの本質的な価値を十分に引き出せていない可能性を示唆している。今後はDXの取り組みが形式的なものにとどまらず、実質的な事業変革につながるかが重要な課題となるだろう。

DX推進における最大の障壁は、適切なスキルを持つ人材の不足である可能性が高い。特にデータ分析やAI活用などの先端技術に精通した人材の育成が急務となっている。この問題に対する解決策として、企業内での積極的な教育投資や外部専門家との連携強化が考えられる。また大学などの教育機関との産学連携を通じ、次世代のDX人材を育成する取り組みも重要になってくるだろう。

今後のDX推進においては、単なる業務効率化にとどまらず、データ活用による新たな価値創造や顧客体験の向上に焦点を当てることが期待される。さらに経営層のコミットメントを強化し、全社的なDX戦略の策定と実行を加速させることが重要だ。日本企業のDX成熟度向上は、国際競争力の維持・強化にも直結する課題であり、継続的な取り組みと進捗のモニタリングが不可欠となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「日本企業のDX成熟度は低水準　　97%の企業が取り組むも部門横断的DXは32％にとどまる | ヒューマンホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001659.000005089.html, (参照 24-08-31).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「DX」に関するコラム一覧「DX」に関するニュース一覧