事業承継機構が株式会社明工を事業承継、事業承継プラットフォーム®の活用で55年の技術を継承

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

事業承継機構が株式会社明工を事業承継
明工は建築金物等の製造販売で55年の歴史
事業承継プラットフォーム®を活用した承継

事業承継機構による株式会社明工の事業承継

株式会社事業承継機構は、独自の「事業承継プラットフォーム®」を活用し、株式会社明工グループの事業を承継したことを2024年9月2日に発表した。株式会社明工は1969年の創業以来55年にわたり、建築金物、サッシ金物、内装建材、アルミ形材加工品の製造販売を手がけ、大阪、富山、岡山、滋賀に生産工場を有する企業だ。^[1]

株式会社明工の特筆すべき点として、富山県の氷見工場が1980年に工業標準化法に基づくアルミニウム合金製サッシ用金物のJIS商品指定（A5545）を受け、日本工業規格表示許可工場の第1号となったことが挙げられる。同社は開発から設計、製造まで一貫して行っており、特許出願件数は200件を超える実績を持つ技術力の高い企業である。

今回の事業承継は、事業承継機構の連携先である金融機関からの紹介を受けて実現した。承継後の経営体制については、事業承継機構から代表取締役および役員を派遣し、さらに従業員からも複数名が昇格して経営に参加する形で共同経営を行う予定だ。これにより、長年培われた技術と経験を活かしつつ、新たな視点での経営が期待される。

株式会社明工の概要

項目	詳細
会社名	株式会社明工
代表者	平川真淳
本社所在地	大阪市鶴見区今津北一丁目7番33号
創業	1969年9月
設立	1971年12月
事業内容	建築金物、サッシ金物、内装建材、アルミ形材加工品の製造販売
グループ総従業員	170名

事業承継プラットフォーム®について

事業承継プラットフォーム®とは、株式会社事業承継機構が独自に開発した事業承継支援の仕組みのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

金融機関や大企業との連携による案件発掘
永久保有を前提とした事業承継支援
経営陣の派遣と従業員の経営参加による共同経営

株式会社事業承継機構は2018年の設立以来、この事業承継プラットフォーム®を通じて40社以上の金融機関、50社以上の大企業と連携し、23社の中小企業を承継している。同機構は「事業承継問題を全面的に解決し、日本の宝である中小企業を子や孫に残す」という使命のもと、資本主義では解決できない事業承継問題にソーシャルビジネスとして取り組んでいる。

事業承継プラットフォーム®に関する考察

事業承継プラットフォーム®の活用は、中小企業の事業継続と技術・ノウハウの継承において重要な役割を果たす可能性がある。特に、金融機関や大企業との連携により、適切な承継先を見つけることが難しい中小企業にとって有効な選択肢となるだろう。一方で、外部からの経営陣派遣により、企業文化や従業員のモチベーションに影響を与える可能性も考えられる。

今後の課題として、承継後の企業の成長戦略や、従業員の処遇、技術継承の方法などが挙げられる。これらの問題に対しては、承継前の綿密な調査と計画立案、承継後の丁寧なコミュニケーションと段階的な変革が解決策となり得る。また、業界特有の知識や技術を持つ従業員の育成と登用を積極的に行うことで、企業の競争力を維持・向上させることが重要だ。

今後、事業承継プラットフォーム®には、AIやデジタル技術を活用した承継先とのマッチング精度の向上や、承継後の経営支援の充実が期待される。さらに、地域経済の活性化や雇用の維持といった社会的価値の創出にも注目が集まるだろう。事業承継機構には、これらの期待に応えつつ、日本の中小企業の持続可能な発展に貢献することが求められている。