将来宇宙輸送システム株式会社が3.6億円の資金調達を実施、累計調達額が12.2億円に到達し宇宙輸送事業の加速へ

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

将来宇宙輸送システム株式会社が3.6億円の資金調達を実施、累計調達額が12.2億円に到達し宇宙輸送事業の加速へ

PR TIMES より


記事の要約

  • 将来宇宙輸送システム株式会社が3.6億円の資金調達
  • みやこキャピタルなど複数社が新規投資家として参加
  • 累計資金調達額が12.2億円に到達

将来宇宙輸送システム株式会社の3.6億円の資金調達

将来宇宙輸送システム株式会社は、みやこキャピタル、Angel Bridge、SMBCベンチャーキャピタル、MOL PLUS等を引受先とする第三者割当増資により、総額3.6億円の資金調達を2024年9月10日に実施した。同社は「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を、宇宙でも。」というビジョンを掲げ、完全再使用型の単段式宇宙往還機を用いた高頻度宇宙輸送を2040年代に実現することを最終目標としている。[1]

この資金調達により、将来宇宙輸送システム株式会社の累計資金調達額は12.2億円に達した。同社は2028年までに再使用型の人工衛星打上げ用ロケットの開発に取り組んでおり、今回の調達は研究開発の進捗を踏まえた今後のさらなる成長に向けた財務基盤の強化を目的としている。新規投資家の参加により、同社の事業展開が加速することが期待される。

みやこキャピタルは、畑田CEOの卓越したリーダーシップの下で将来宇宙輸送システム株式会社の事業基盤が整備されたと判断し投資を決定した。Angel Bridgeは、同社の取り組みを「巨大な産業へ成長しつつある宇宙開発市場において、メガベンチャーになる高いポテンシャルがある」として評価している。SMBCベンチャーキャピタルとMOL PLUSも同社のビジョン実現を加速させる観点から投資を決定したのだ。

将来宇宙輸送システム株式会社の資金調達まとめ

今回の調達 前回の調達(2023年8月)
調達額 3.6億円 5.5億円
主な投資家 みやこキャピタル、Angel Bridge、SMBCベンチャーキャピタル、MOL PLUS インキュベイトファンド、アニマルスピリッツ、電通ベンチャーズSGPファンド
累計調達額 12.2億円 8.6億円
主な目的 研究開発の進捗を踏まえた財務基盤の強化 事業開発の加速
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単段式宇宙往還機について

単段式宇宙往還機(SSTO)とは、一段階のみで地上から宇宙空間に到達し、再び地上に帰還できる宇宙機のことを指している。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 単一の機体で打ち上げから帰還まで完結
  • 再使用可能なため、打ち上げコストの大幅削減が可能
  • 高頻度の宇宙輸送を実現する潜在能力を持つ

将来宇宙輸送システム株式会社が開発を目指す単段式宇宙往還機は、2040年代の高頻度宇宙輸送の実現を目標としている。現在は2028年までに再使用型の人工衛星打上げ用ロケットの開発に取り組んでおり、この技術が将来的なSSTOの実現につながると期待されている。同社の取り組みは、宇宙輸送の革新的な進化を示唆している。

宇宙輸送システムの資金調達に関する考察

将来宇宙輸送システム株式会社の3.6億円の資金調達は、日本の宇宙産業の発展に大きな期待を寄せるものだ。特に、みやこキャピタルやAngel Bridgeなどの新規投資家が参画したことで、同社の技術力と事業潜在力が高く評価されていることが窺える。一方で、宇宙開発には長期的な視点と多額の投資が必要であり、今後も継続的な資金調達が課題となる可能性がある。

この課題に対する解決策として、政府の宇宙開発支援策との連携や、大手企業とのパートナーシップ強化が考えられる。特に、MOL PLUSの参画は海運業界との連携可能性を示唆しており、宇宙輸送と地上輸送の融合による新たなビジネスモデルの創出が期待される。また、今後は宇宙ごみ問題への対応や、月面や火星などの惑星間輸送システムの開発など、より広範な宇宙関連技術への展開も視野に入れるべきだろう。

将来宇宙輸送システム株式会社には、単に技術開発を進めるだけでなく、宇宙輸送の商業化に向けた具体的なロードマップの提示が期待される。特に、2028年までの再使用型ロケット開発と2040年代の高頻度宇宙輸送実現の間をどのように埋めていくのか、具体的な中間目標の設定と達成が重要になるだろう。日本の宇宙産業の未来を担う同社の今後の展開から目が離せない。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「将来宇宙輸送システム株式会社、みやこキャピタル・Angel Bridge・SMBCベンチャーキャピタル・MOL PLUS等を引受先とする総額3.6億円の資金調達を実施 | 将来宇宙輸送システム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000106229.html, (参照 24-09-12).

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