NEDOがディープテック・スタートアップ17社を新規採択、革新的技術の事業化を加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

NEDOがディープテック・スタートアップ17社を採択
革新的技術の確立と事業化を支援
社会課題解決に向けたエコシステム創出を目指す

NEDOによるディープテック・スタートアップ支援の拡大

NEDOは2024年9月11日、ディープテック分野のスタートアップ17社を新たに採択したことを発表した。この採択はDTSU事業とGX事業の一環として行われ、革新的な技術の確立や事業化・社会実装に長期の研究開発と大規模な資金を要するスタートアップを支援するものだ。両事業は社会課題の解決につながる技術開発を加速させることを目的としている。^[1]

支援対象となるスタートアップは、STSフェーズ、PCAフェーズ、DMPフェーズの三つのフェーズにおいて実用化研究開発や量産化実証に取り組む。NEDOは民間からの投資拡大を促しつつ、革新的な技術の確立や事業化を加速させることで、ディープテック分野におけるスタートアップエコシステムの創出を目指している。

今回の採択では、DTSU事業で12件（STSフェーズ7件、PCAフェーズ3件、DMPフェーズ2件）、GX事業で5件（STSフェーズ4件、PCAフェーズ1件）が選ばれた。助成金の交付予定額は17件合計で約94.9億円に上り、うちDTSU事業が約75.2億円、GX事業が約19.7億円となっている。これにより、日本のディープテック分野における革新的技術の発展が期待される。

NEDOによるディープテック・スタートアップ支援の概要

	DTSU事業	GX事業
採択件数	12件	5件
フェーズ内訳	STSフェーズ7件、PCAフェーズ3件、DMPフェーズ2件	STSフェーズ4件、PCAフェーズ1件
助成金交付予定額	約75.2億円	約19.7億円
支援内容	実用化研究開発、量産化実証支援	実用化研究開発、量産化実証支援
目的	革新的技術の確立、事業化加速	GX分野における革新的技術の確立、事業化加速

ディープテック・スタートアップについて

ディープテック・スタートアップとは、革新的な科学技術や工学的発見に基づいた製品やサービスを開発する新興企業のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

高度な科学技術や工学的知識を基盤とする
長期の研究開発期間と大規模な資金を必要とする
社会課題の解決につながる可能性が高い

NEDOの支援対象となるディープテック・スタートアップは、日本だけでなく世界全体で対処すべき社会課題の解決につながる革新的な技術に取り組んでいる。これらの企業は、AIやバイオテクノロジー、量子コンピューティングなど、最先端の技術分野で活動しており、その成果は産業構造の変革や新たな市場の創出につながる可能性を秘めている。

NEDOのディープテック・スタートアップ支援に関する考察

NEDOによるディープテック・スタートアップ支援は、日本の技術革新と経済成長を促進する上で重要な役割を果たすだろう。特に、長期的な研究開発と大規模な資金を要する分野への支援は、民間投資だけでは十分に行えない領域をカバーし、革新的な技術の芽を育てる上で非常に有効だ。また、STSフェーズからDMPフェーズまでの段階的な支援は、スタートアップの成長段階に応じたきめ細かなサポートを可能にしている。

一方で、今後の課題として、支援を受けたスタートアップの成功率向上と、グローバル市場での競争力強化が挙げられる。技術開発だけでなく、ビジネスモデルの構築や国際展開の支援など、より包括的なサポート体制の構築が求められるだろう。また、支援対象の選定プロセスの透明性確保や、成果の社会還元方法の明確化も重要な課題となる。

今後、NEDOには支援プログラムの継続的な改善と拡充が期待される。特に、産学連携の強化や国際的なイノベーションエコシステムとの連携を通じて、日本のディープテック・スタートアップの国際競争力を高めることが重要だ。さらに、成功事例の共有や失敗からの学びを活かすナレッジマネジメントの仕組み作りも、エコシステム全体の発展に寄与するだろう。

参考サイト

^ PR TIMES. 「新たにディープテック分野のスタートアップ17社を採択しました | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000135644.html, (参照 24-09-13).

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