AIアートグランプリ実行委員会が第三回コンテストの作品エントリー受付を開始、AIを活用した新たな芸術表現の可能性を探求

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

AIアートグランプリ実行委員会が第三回コンテストを開催
作品エントリー受付期間は9月15日まで
AIを活用したアート作品を幅広く募集

第三回AIアートグランプリの作品エントリー受付開始

AIアートグランプリ実行委員会は、「第三回AIアートグランプリ」の作品エントリー受付を2024年9月15日まで実施すると発表した。このコンテストは、ドスパラの共催、一般財団法人デジタルコンテンツ協会とASIAGRAPH CG Art Galleryの後援のもと開催され、人間とAIが共生する時代におけるアート作品を広く募集している。AIを活用した創造性の拡張に焦点を当てたこの取り組みは、新たな芸術表現の可能性を探求するものだ。^[1]

今回のグランプリでは、AIを利用して作られた動画、漫画、音楽、ゲーム、ハードウェア、パフォーマンスなどの表現物が対象となっている。応募作品は、実際に利用したAIモデルやプロンプト、ファインチューニングに使用したデータセットなど、生成プロセスの詳細を審査委員会に開示する必要がある。これにより、AIの活用方法と人間の創造性の融合が重視されることになるだろう。

審査基準には、人間らしい表現のためのAIの正しい活用、独創性のある表現、他者の権利を侵害しないこと、日本国内法の遵守などが含まれている。最終審査会は2024年11月9日に東京・ベルサール秋葉原で開催される「AIフェスティバル 2024 Powered by GALLERIA」内で実施され、オンラインでもライブ配信される予定だ。この取り組みは、AIと人間の共創による新たな芸術の地平を切り開く可能性を秘めている。

第三回AIアートグランプリの概要

項目	詳細
作品エントリー期間	2024年9月15日（日）23時59分まで
主催	AIアートグランプリ実行委員会
共催	ドスパラ（株式会社サードウェーブ）
後援	一般財団法人デジタルコンテンツ協会、ASIAGRAPH CG Art Gallery
作品テーマ	「活きる」
対象作品	AIを利用した動画、漫画、音楽、ゲーム、ハードウェア、パフォーマンスなど
最終審査会	2024年11月9日（土）13時30分～ベルサール秋葉原にて

AIアートグランプリの公式サイトはこちら

生成AIについて

生成AIとは、人工知能技術の一種で、新しいコンテンツや作品を自動的に生成することができるシステムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

テキスト、画像、音声、動画など多様な形式のコンテンツを生成可能
大量のデータを学習し、パターンを認識して新しい作品を創造
人間の指示（プロンプト）に基づいてカスタマイズされた出力を生成

AIアートグランプリでは、この生成AIを活用したアート作品が募集対象となっている。参加者は実際に利用したAIモデルやプロンプト、ファインチューニングのプロセスなどを開示することが求められ、人間の創造性とAIの能力をいかに融合させるかが重要なポイントとなる。このコンテストを通じて、生成AIがアート分野にもたらす可能性と課題が明らかになることが期待される。

AIアートグランプリに関する考察

AIアートグランプリの開催は、テクノロジーと芸術の融合を促進し、新たな表現方法の発見につながる可能性を秘めている。AIを活用することで、これまでにない斬新なアイデアや表現技法が生まれる可能性が高く、芸術の概念そのものを再定義する機会となるかもしれない。一方で、AIの活用度合いや人間の創造性との境界線をどこに引くかという問題も浮上するだろう。

今後の課題として、AIが生成した作品の著作権や知的財産権の扱いが挙げられる。AIが学習データとして使用した元の作品の権利者との関係性や、AI生成作品の権利帰属の問題は、法的・倫理的な観点から慎重に検討する必要があるだろう。これらの問題に対する解決策として、AIアート専用の新たな権利体系の構築や、AI活用ガイドラインの策定などが考えられる。

将来的には、AIアートグランプリがより多様なカテゴリーや表現方法を包含し、国際的な規模に発展することが期待される。また、AIと人間のコラボレーションによる新たな芸術ジャンルの確立や、AIアートを通じた社会課題の解決など、芸術とテクノロジーの融合がもたらす可能性は計り知れない。このグランプリが、AIと人間の共創による新たな文化・芸術の発展の起点となることを期待したい。