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MicrosoftがOffice LTSC 2024を一般提供開始、企業・政府機関向けに永続ライセンス版をリリース

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • MicrosoftがOffice LTSC 2024を一般提供開始
  • 企業・政府機関向けに特化した永続ライセンス版
  • 新機能追加とセキュリティ強化を実施

Microsoft Office LTSC 2024の一般提供開始

Microsoftは2024年9月16日(現地時間)、「Microsoft Office LTSC 2024」の一般提供を開始した。今年4月よりパブリックプレビューとしてテストされていたOffice LTSC 2024は、企業および政府機関向けに特化した永続ライセンス版のオフィススイートである。クラウドに接続できない環境や長期間変更が不要な環境での使用を想定して開発された製品だ。[1]

Office LTSC 2024では、過去3年間にMicrosoft 365 Apps for enterpriseに追加された機能の一部が実装されている。具体的には、ExcelのDynamic Chartsや新しいテキストおよび配列関数、Outlookの検索機能と会議作成オプションの強化などが含まれる。また、パフォーマンス、セキュリティ、およびアクセシビリティの改善も行われた。

この新バージョンは固定ライフサイクルポリシーの下で5年間サポートされる。また、以前のバージョンと同様に、Microsoft 365 Appsと共通のツールセットを使用してデプロイできるため、ハイブリッド環境の管理が容易になっている。ただし、クラウドベースの機能やAI駆動の自動化、クラウドベースのセキュリティおよびコンプライアンス機能は含まれていない点に注意が必要だ。

Office LTSC 2024の主な特徴

Microsoft 365 Apps Office LTSC 2024
含まれるアプリ Word, Excel, PowerPoint, Outlook, OneNote, OneDrive, Access (Windows), Publisher (Windows), Sway, Forms Word, Excel, PowerPoint, Outlook, OneDrive, OneNote, Access (Windows)
インストール可能台数 最大5台のPCまたはMac 1台のPCまたはMac
モバイルアプリ 最大5台の携帯電話と5台のタブレットで作成・編集可能 なし
クラウドストレージ ユーザーあたり1TB なし
機能更新 Current、Monthly、Semi-Annualチャネルを通じて新機能とセキュリティ更新を提供 セキュリティ更新のみ

LTSCについて

LTSCとは「Long Term Servicing Channel」の略称で、長期サービスチャネルを意味する。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 長期間の安定したサポートを提供
  • 機能更新は最小限に抑え、セキュリティ更新に重点
  • インターネット接続が不要または制限される環境に適合

Office LTSC 2024は、このLTSCの考え方に基づいて開発された製品である。クラウドベースのサービスやAI機能は含まれていないが、セキュリティ更新は定期的に提供される。特に規制の厳しい業界や政府機関、インターネットに接続できない環境で使用されることを想定しており、5年間の固定ライフサイクルポリシーによってサポートされる。

Office LTSC 2024のリリースに関する考察

Office LTSC 2024のリリースは、クラウドベースのソリューションへの移行が困難な組織にとって重要な意味を持つ。特に、規制の厳しい業界や政府機関、インターネットに接続できない環境での使用を想定しており、これらのユーザーに対して最新のOffice機能を提供しつつ、セキュリティとコンプライアンスを確保できる点は評価に値する。一方で、クラウドベースのMicrosoft 365 Appsと比較すると、機能面で制限があることは否めないだろう。

今後の課題としては、クラウドベースのソリューションとのギャップが広がる可能性がある。Microsoft 365 AppsではAI駆動の機能や継続的な更新が提供されるのに対し、LTSC版では機能の追加が限定的であるため、長期的には生産性の差が生じる可能性がある。この問題に対する解決策として、MicrosoftはLTSC版ユーザーに対しても、セキュリティを確保しつつクラウド機能の一部を利用できるようなハイブリッドソリューションの開発を検討すべきだろう。

将来的には、オフライン環境でもAI機能の一部を利用できるようなローカルAIソリューションの統合が期待される。また、セキュリティ対策の強化や、より柔軟なライセンス管理オプションの提供も、LTSC版の価値を高める上で重要になるだろう。MicrosoftにはOffice LTSC 2024を通じて、クラウド移行が難しい組織のニーズに応えつつ、イノベーションを促進する役割が求められている。

参考サイト

  1. ^ Microsoft Teams Blog. 「Office LTSC 2024 is now available - Microsoft Community Hub」. https://techcommunity.microsoft.com/t5/microsoft-365-blog/office-ltsc-2024-is-now-available/ba-p/4244953, (参照 24-09-19).
  2. Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp

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