JOGMECとEni S.p.Aがガスセキュリティ強化とLNG供給多角化に向けた協力覚書を締結、日本のエネルギー安全保障強化に期待
PR TIMES より
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記事の要約
- JOGMECとEni S.p.Aが協力覚書を締結
- ガスセキュリティ強化とLNG供給多角化が目的
- LNGの安定供給と緊急時対応を促進
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JOGMECとEni S.p.Aのガスセキュリティ強化に向けた協力覚書締結
JOGMECとイタリアのEni S.p.Aは2024年10月6日、広島で開催されたLNG産消会議2024にて、ガスセキュリティ強化とLNG供給・調達の多角化支援に関する協力の拡大を目的とした覚書を締結した。この覚書は世界中にポートフォリオを有するLNG生産者であるEniとの関係を強化し、緊急時におけるLNGの供給源の多角化に寄与するものとなる。[1]
JOGMECはこれまで世界のLNGプロジェクトに対して技術・金融面での支援を行い、Eniはアフリカやアジア・大洋州を中心にLNGのポートフォリオを有しLNGの安定供給に取り組んできた。今回の協力は、Eniによる日本へのLNG供給機会や、モザンビークのコーラル・ノース・プロジェクトに対する日本の金融機関の支援を含む、平常時におけるガス安定供給の向上や突発的なLNGの供給途絶事態への対応を念頭に置いたものだ。
JOGMECは法改正により、有事に民間企業による燃料の調達が困難な場合、経済産業大臣の要請に基づいて、JOGMECが自ら発電用燃料およびガス製造用ガスの調達を行う業務が追加されている。今般の覚書は、その調達に関する具体的な検討を促進するものだ。また、JOGMECはLNGバリューチェーンにおけるメタン排出の削減と透明性の確保を目的として、LNGからのメタン排出削減のための連携を進めていく。
JOGMECとEni S.p.Aの協力覚書の主要ポイント
項目 | 詳細 |
---|---|
締結日 | 2024年10月6日 |
締結場所 | 広島(LNG産消会議2024にて) |
主な目的 | ガスセキュリティ強化とLNG供給・調達の多角化支援 |
協力内容 | Eniによる日本へのLNG供給、モザンビークプロジェクトへの支援 |
JOGMECの役割 | 緊急時の発電用燃料およびガス製造用ガスの調達 |
環境への取り組み | LNGバリューチェーンにおけるメタン排出削減の推進 |
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LNGについて
LNGとは「Liquefied Natural Gas」の略称で、天然ガスを液化したものを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 体積が気体の約600分の1に縮小し、輸送効率が向上
- クリーンエネルギーとして注目され、低炭素社会への移行に貢献
- 発電用燃料として広く利用され、エネルギー安全保障に重要な役割
日本においてLNGは発電電力量の3割を占める最大の発電用燃料となっている。その安価で安定的な供給は経済や生活に不可欠であるが、地政学的要因や気象要因、設備不良などのリスクに晒されている。JOGMECとEni S.p.Aの協力覚書は、このようなLNGの重要性と供給リスクを踏まえた取り組みとなっている。
JOGMECとEni S.p.Aの協力覚書に関する考察
JOGMECとEni S.p.Aの協力覚書締結は、日本のエネルギーセキュリティ強化において重要な一歩となる。特に、EniのグローバルなLNGポートフォリオを活用することで、日本のLNG調達先の多様化が進み、供給途絶リスクの低減が期待できる。また、JOGMECの緊急時調達機能の強化は、突発的な供給不足に対する日本のレジリエンス向上につながるだろう。
一方で、LNG需要の増加に伴い、国際市場での競争が激化する可能性がある。特にアジア地域での需要増加が予想される中、安定的かつ経済的なLNG調達を継続するためには、さらなる供給源の確保や長期契約の締結が必要になるかもしれない。また、気候変動対策の観点から、LNGのメタン排出削減は避けて通れない課題であり、JOGMECが推進するCLEAN(Coalition for LNG Emission Abatement toward Net-zero)の取り組みが重要性を増すだろう。
今後、JOGMECとEni S.p.Aの協力が具体的なプロジェクトや取引につながることが期待される。特に、モザンビークのコーラル・ノース・プロジェクトへの日本の金融機関の参加は、アフリカにおける新たなLNG供給源の開発を促進し、日本のエネルギー安全保障に寄与する可能性がある。同時に、両者の協力を通じて、LNGのクリーン化技術や効率的な輸送システムの開発が進むことも期待したい。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「伊Eni S.p.Aとガスセキュリティ強化及びLNG供給・調達多角化に向けた協力覚書を締結 | JOGMECのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000815.000012624.html, (参照 24-10-09).
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