JR東日本が高輪ゲートウェイシティの開発計画を発表、2025年3月に都心最大級の新街区がまちびらき

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

JR東日本が高輪ゲートウェイシティの開発を発表
2025年3月27日に第一期施設がまちびらき
国際交流拠点として新たな街づくりを展開

JR東日本による都心最大級の新街区TAKANAWA GATEWAY CITYの開発計画発表

JR東日本は品川車両基地跡地にて開発を進める高輪ゲートウェイ駅直結の新街区TAKANAWA GATEWAY CITYについて、2024年10月30日に記者発表会を実施した。国際交流拠点の象徴となるツインタワーTHE LINKPILLAR 1や高輪ゲートウェイ駅の全面開業など、様々な施設が2025年3月27日にまちびらきを迎えることになる。^[1]

TAKANAWA GATEWAY CITYは南北約1.6kmにもおよぶ都内最大級の新たな街として、羽田空港から約15分という抜群のアクセス性を有している。街全体を「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけ、社会課題に取り組む未来志向の街づくりを目指すものだ。

まちびらき時より賑わいと交流の拠点となる街の中心「Gateway Park」を核に、マルシェやシアター、アートインスタレーションなど多彩なイベントプログラムを展開する。国内初のキネティック・アートが楽しめるナイトミュージアム＆バーなどナイトタイムエコノミーの創出にも積極的に取り組んでいく。

TAKANAWA GATEWAY CITYの主要施設まとめ

施設名	詳細
THE LINKPILLAR 1	国際交流拠点の象徴となるツインタワー、オフィス・ホテル・商業施設を含む複合施設
JWマリオット・ホテル東京	首都圏初進出のラグジュアリーホテル、2025年秋開業予定
ニュウマン高輪	約200ショップで構成される大規模商業施設、延床面積約50,000㎡
MoN Takanawa	複合文化施設、2026年春開業予定
TAKANAWA GATEWAY Convention Center	駅直結・都心最大級の大規模コンベンション施設

都市OSについて

都市OSとは、街の全体の情報を収集分析し、分野をまたがってデータを活用し合えるプラットフォームのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

商業、オフィス、レジデンスなど街全体の情報を統合管理
鉄道運行データと街のデータを連携した分析が可能
ロボットプラットフォームや街独自のアプリと連携

TAKANAWA GATEWAY CITYの都市OSは、鉄道データの蓄積からまちづくりへの活用までを民間企業のみで構築する初の事例となる。JR東日本が保有する鉄道運行データと街のアセットを組み合わせることで、今までにない新しいデータプラットフォームを実現している。

TAKANAWA GATEWAY CITYの開発に関する考察

TAKANAWA GATEWAY CITYの開発は、単なる再開発にとどまらず日本の都市開発における新たなモデルケースとなる可能性を秘めている。特に都市OSを活用した街全体のデジタル化や、国際会議場とラグジュアリーホテルを組み合わせた国際交流拠点としての機能は、今後の都市開発における重要な指針となるだろう。

一方で、これだけの大規模開発において課題となるのが、周辺地域との調和と既存コミュニティとの融合である。高輪築堤の保存・活用や地域に開かれた文化施設の設置など、歴史的価値と未来志向の開発を両立させる取り組みは評価できるが、長期的な視点での地域との関係構築が重要となってくるだろう。

今後は単なる商業・業務機能の集積にとどまらず、文化・芸術活動の拠点としての機能も期待される。MoN Takanawaを中心とした文化創造の取り組みや、スタートアップ支援を通じた新産業創出など、持続可能な街づくりに向けた様々な施策の展開が望まれる。