キッツ茅野工場でオンサイト型自家消費太陽光発電サービスを開始、工場使用電力の24%を再生可能エネルギーで供給へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

キッツ茅野工場で太陽光発電サービスを開始
年間想定発電量1,971MWhの電力供給が可能に
CO2排出量約829tの削減を見込む

キッツ茅野工場のオンサイト型自家消費太陽光発電サービス開始

キッツと三井住友ファイナンス＆リースの戦略子会社SMFLみらいパートナーズは、2024年11月20日にキッツ茅野工場でオンサイト型自家消費太陽光発電サービスの運転を開始した。キッツ茅野工場は青黄銅製バルブを製造する重要な拠点であり、SMFLみらいパートナーズが設置した3,400枚の太陽光パネルによって工場の電力需要の24%を賄うことが可能になったのだ。^[1]

キッツは環境長期ビジョン「3ZERO」の一環として、2024年度のCO2削減率目標を従来の80%から90%へと上方修正している。この太陽光発電サービスの導入によって年間約829tのCO2排出量削減が見込まれ、2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組みが大きく前進するだろう。

SMFLグループは太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー事業を展開しており、企業の脱炭素化を支援している。PPAモデルを活用することで、需要家は初期投資なしで再生可能エネルギーを導入することが可能であり、今後さらなる普及が期待される。

キッツ茅野工場の太陽光発電設備概要

項目	詳細
パネル枚数	3,400枚
パネル容量	1,989kW
年間想定発電量	1,971MWh
CO2削減量	約829t
電力供給比率	工場使用電力の24%

PPAモデルについて

PPAモデルとは、Power Purchase Agreementの略称で、発電事業者が需要家の敷地内に太陽光発電設備を設置し、発電された電力を需要家に供給するサービスのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

需要家の初期投資なしで再生可能エネルギーを導入可能
発電設備の維持管理は発電事業者が担当
長期的な電力価格の安定化が実現

キッツ茅野工場の事例では、SMFLみらいパートナーズがPPA事業者として太陽光発電設備を設置し、発電した電力を工場に供給している。このモデルにより、キッツは大規模な初期投資を行うことなく、工場で使用する電力の24%を再生可能エネルギーで賄うことが可能になった。

オンサイト型自家消費太陽光発電サービスに関する考察

PPAモデルを活用したオンサイト型自家消費太陽光発電サービスは、企業の脱炭素化を加速させる有効な手段となっている。初期投資の負担がなく、専門的な維持管理も発電事業者が行うため、製造業をはじめとする多くの企業にとって導入のハードルが低いという利点がある。

一方で、天候による発電量の変動や、パネルの設置スペースの確保、既存の電力インフラとの調整など、導入に際しては様々な課題も存在している。これらの課題に対しては、蓄電池の併設や発電予測技術の活用、効率的な設置計画の立案などの対策が必要となるだろう。

今後は、より高効率な太陽光パネルの開発や、AIを活用した発電量の最適化、バーチャルPPAなど新たなビジネスモデルの展開が期待される。企業の脱炭素化ニーズの高まりに応じて、PPAモデルの多様化と普及が進むと予測される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「キッツ茅野工場においてオンサイト型自家消費太陽光発電サービスを開始 | 三井住友ファイナンス＆リース株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000084204.html, (参照 24-11-22).

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