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公開：2024-11-24

大東建託グループがインターナルカーボンプライシング制度を導入、環境配慮型投資の促進へ向け新たな一歩

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 大東建託グループがICP制度を本格導入へ
• 新規事業・設備投資の環境評価を強化
• 社内炭素価格を5,500円/t-CO2に設定

大東建託グループのインターナルカーボンプライシング導入計画

大東建託株式会社は2025年4月から大東建託グループ全体でインターナルカーボンプライシング制度を本格導入することを発表した。この制度は企業が事業活動で排出する二酸化炭素に内部で独自に価格を設定する仕組みであり、TCFDなどのESG情報開示の枠組みの中で脱炭素の投資指標として重要視されているものだ。^[1]

大東建託グループは社内炭素価格を5,500円/t-CO2に設定し、グループ全体の新規事業や設備投資を対象に環境評価を強化することで、カーボンニュートラルにつながる省エネ・創エネ投資を加速させる方針を打ち出した。この取り組みによって、社内の脱炭素に向けた意識改革が促進されることが期待されている。

大東建託グループは2050年までにバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指している。ICPの導入は企業の環境負荷低減に向けた具体的な取り組みの一つであり、脱炭素社会の実現に向けた重要なステップとなることが見込まれる。

インターナルカーボンプライシング制度の概要

大東建託の詳細はこちら

インターナルカーボンプライシングについて

インターナルカーボンプライシングとは、企業が自社の事業活動で排出する二酸化炭素に対して内部で独自に価格を設定する仕組みのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 企業の環境負荷を金銭的価値で評価可能
• 低炭素投資の意思決定を支援
• ESG情報開示の重要指標として活用

企業が自主的に二酸化炭素排出量に価格付けを行うインターナルカーボンプライシングは、将来的な炭素税導入などの規制強化に備える有効な手段として注目を集めている。TCFDなどのESG情報開示の枠組みにおいても、インターナルカーボンプライシングは脱炭素への取り組みを評価する重要な指標として推奨されているのだ。

インターナルカーボンプライシング導入に関する考察

大東建託グループによるインターナルカーボンプライシング制度の導入は、企業の環境負荷低減に向けた具体的な取り組みとして高く評価できる。社内炭素価格を5,500円/t-CO2と明確に設定することで、投資判断における環境配慮の定量化が可能となり、より実効性の高い脱炭素化施策の実現が期待できるだろう。

一方で、新規事業や設備投資においてコスト増加が発生する可能性があり、事業採算性との両立が課題となることが予想される。社内での理解促進や運用ノウハウの蓄積を通じて、環境配慮と経済性のバランスを取りながら制度を定着させていくことが重要だ。

2050年までのバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量実質ゼロという目標達成に向けて、インターナルカーボンプライシングを効果的に活用することが求められる。社内の意識改革を促進しつつ、具体的な投資判断の指標として制度を機能させることで、持続可能な企業経営の実現につながることが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「大東建託グループ全体でインターナルカーボンプライシング（ICP）を本格導入 | 大東建託株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001257.000035668.html, (参照 24-11-24).

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