RecursiveがサウジアラビアのKAIMRCと結核対策AIシステムの共同開発に着手、早期発見と治療効率化を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

RecursiveとKAIMRCが結核対策のAIシステム開発で覚書を締結
AIを活用した結核の早期スクリーニングシステムを共同開発
サウジアラビアの医療制度改革とSDGsへの貢献を目指す

サウジアラビア最大の医療研究機関とRecursiveのAI開発協力

株式会社RecursiveはサウジアラビアのKing Abdullah International Medical Research Centerと結核の早期スクリーニングを実現する高度なAIシステムの共同開発に向けた覚書を2024年11月11日に締結した。覚書の締結はサウジアラビアの国家警備省が投資省との戦略的パートナーシップのもと開催した「リヤド・グローバル・メディカル・バイオテクノロジーサミット」で実施された。^[1]

世界的な結核の状況として、2023年には約125万人が結核で命を落とし、新たに診断された約820万人を含む約1,080万人が結核に罹患している状況にある。推定40万人が多剤耐性結核またはリファンピシン耐性結核を発症したが、2023年に診断・治療を受けたのはその内44％にとどまっており、早期発見・治療の重要性が増している。

サウジアラビアでは国家結核プログラムの一環として結核終息戦略を掲げ、2015年の水準と比較して2035年までに結核による死亡率を95％、罹患率を90％減少させることを目指している。本協働を通じて胸部X線画像データを活用した結核のスクリーニングと検出を迅速化するAIシステムの開発に取り組んでいく。

結核対策AIシステム開発の詳細

項目	詳細
開発組織	株式会社Recursive、KAIMRC
開発目的	結核の早期スクリーニングと検出の迅速化
活用技術	AI、胸部X線画像データ分析
目標数値	2035年までに死亡率95％減、罹患率90％減（2015年比）
将来展開	他地域での応用、他感染症への技術展開

結核について

結核とは、主に肺に影響を与え、時には脳などの他の臓器にも影響を及ぼす細菌性の感染症のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

空気感染により伝播し、咳やくしゃみで拡散
予防可能かつ治療可能な疾患
適切な医療介入がない場合は致命的

結核は2023年に世界で最も多い感染症による死因となり、約125万人の命を奪った深刻な疾患である。多剤耐性結核やリファンピシン耐性結核の患者の治療成功率は68％に達しているものの、早期発見と適切な治療が重要な課題となっている。

KAIMRCとRecursiveの結核対策AI開発に関する考察

AIを活用した結核スクリーニングシステムの開発は、世界的な結核対策において画期的な取り組みとなる可能性を秘めている。特にサウジアラビアの医療インフラ革新と結核終息戦略における具体的な数値目標の達成に向けて、重要な一歩となるだろう。

今後の課題として、AIシステムの精度向上とともに、医療現場での実装における課題解決が必要となってくる。特にAIによる診断結果の信頼性確保と、医療従事者のシステム運用トレーニングが重要な焦点となるだろう。

将来的な展望として、このAIシステムの他地域への展開や他の感染症への応用が期待される。世界の医療システムの強化と公共医療の進展に向けて、AIとデータサイエンスを活用したイノベーションの可能性は無限大である。

参考サイト

^ PR TIMES. 「AIスタートアップのRecursive、サウジアラビア最大の医療研究機関のキング・アブドラ国際医療研究センターと覚書を締結し、AIとデータサイエンスを活用した結核対策のソリューション開発に着手 | 株式会社Recursiveのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000078033.html, (参照 24-11-29).

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