JAXAベンチャー天地人が宇宙水道局の機能を拡充、水道管の更新計画策定支援と宇宙ビッグデータ活用機能を2025年春より提供開始

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

株式会社天地人は2024年11月29日、水道DXサービス「天地人コンパス宇宙水道局」の機能拡充を発表した。地域特性に応じた水道管の管路更新計画策定支援機能と、地域のユーザーニーズに特化した宇宙ビッグデータ活用機能を2025年春より順次提供開始する予定だ。^[1]

現在のサービスは20を超える自治体に採用され、分析した管路の総延長距離は地球2周分に相当する約80,000キロメートルに達している。独自AIによる水道管の漏水リスク分析は56,000件以上の漏水データを学習しており、技術力の高さと導入のしやすさから厚生労働大臣賞を受賞するなど、高い評価を得ている。

国土交通省の緊急点検結果によると、全国の重要施設約2万5000か所のうち耐震化されているのはわずか15%であり、水道システムの急所施設の耐震化率も低水準となっている。水道インフラの耐震化や水道DXの支援を通じて、持続可能な水道インフラの実現に貢献することが期待されている。

宇宙ビッグデータとは、複数種類の人工衛星から取得される膨大なデータのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

天地人コンパス宇宙水道局では、衛星データとAI技術を組み合わせることで水道インフラの課題解決に取り組んでいる。1960年頃からの衛星写真データを活用したタイムトラベル機能や、地域特性をレーダーチャートで表示するジオアナライザー機能など、宇宙ビッグデータを活用した独自の機能を提供している。

宇宙ビッグデータとAIを活用した水道インフラの管理システムは、人口減少や高齢化が進む地方自治体にとって重要な解決策となる可能性がある。特に、能登半島地震での教訓を踏まえた耐震化の推進において、データに基づいた優先順位付けと計画策定は不可欠な要素となるだろう。

一方で、システムの導入には自治体職員の理解と運用体制の構築が必要不可欠となる。特に小規模な自治体では、専門知識を持つ人材の確保や予算の確保が課題となる可能性があるため、導入支援や運用サポートの充実が望まれるところだ。

今後は衛星データの精度向上やAI技術の進化により、より正確な漏水予測や効率的な維持管理が可能になることが期待される。水道インフラのDX推進において、宇宙技術の活用は新たな可能性を開くものとして注目を集めていくだろう。

^ PR TIMES. 「JAXAベンチャー天地人、「天地人コンパス宇宙水道局」を進化－水道インフラの耐震化や水道DXの支援と、宇宙ビッグデータ×AIのさらなる活用 | 株式会社天地人のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000159.000045963.html, (参照 24-11-30).

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