エクイニクスがタイに約5億ドルを投資、東南アジアのデジタルインフラ整備が加速へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

エクイニクスがタイに10年間で約5億ドルを投資
バンコクのバンナー地区に新データセンターを2か所設立予定
CLMVとタイのデジタルインフラ整備を強化へ

エクイニクスのタイへのデジタルインフラ投資計画

グローバルなデジタルインフラストラクチャ企業のエクイニクスは、タイのデジタルインフラ強化に向けて今後10年間で約5億米ドルを段階的に投資する計画を2024年10月27日に発表した。タイ政府が推進する「クラウドファースト政策」に応え、企業や大手クラウドサービスプロバイダのニーズに対応するための大規模な投資となっている。^[1]

エクイニクスは今年7月16日にバンコクのバンナー地区で約3,400万米ドルの土地取得契約を締結し、1万8,700平方メートル以上の開発用地を確保した。開発地には最大3,375キャビネット以上を収容できるInternational Business Exchange（IBX）データセンターを2か所設立する予定で、既存の相互接続エコシステムの近くに位置している。

タイのインターネット普及率は85%に達しており、「タイランド4.0」と呼ばれる次世代産業振興戦略のもと、データセンター市場は年平均成長率13%の成長が見込まれている。エクイニクスの投資により、東南アジア全体のデジタルインフラ整備が加速することが期待される。

タイのデジタルインフラ投資計画の概要

項目	詳細
投資総額	約5億米ドル
投資期間	今後10年間
開発規模	1万8,700平方メートル以上
設備容量	最大3,375キャビネット以上
開発場所	バンコクのバンナー地区
市場成長率	年平均成長率（CAGR）13%

デジタルインフラストラクチャについて

デジタルインフラストラクチャとは、デジタル技術やサービスを支える基盤となる設備や施設のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

データセンターやネットワーク設備などの物理的インフラ
クラウドサービスや相互接続性を支える仮想インフラ
デジタル経済の発展を支える重要な基盤技術

エクイニクスは現在、アジア太平洋地域においてオーストラリア、中国、香港、インド、日本、韓国、マレーシア、シンガポールの15の主要都市に58のデータセンターを展開している。グローバルでは73都市に268のデータセンターを展開し、1万社を超える企業をサポートしている。

タイのデジタルインフラ投資に関する考察

エクイニクスのタイへの大規模投資は、東南アジアのデジタル経済発展において重要な転換点となる可能性が高い。特にCLMV諸国との地理的な近接性を活かし、地域全体のデジタルインフラの相互接続性が強化されることで、クロスボーダーのデジタルビジネスが活性化するだろう。

今後の課題として、急速なデジタル化に伴うセキュリティリスクや人材育成の必要性が挙げられる。タイ政府の「クラウドファースト政策」と連携しながら、安全で信頼性の高いデジタルインフラの構築が求められるだろう。

エクイニクスの投資は、タイのデジタル経済の発展だけでなく、CLMV諸国を含む東南アジア全体のデジタル化を加速させる可能性を秘めている。地域のデジタルハブとしてのタイの重要性が今後さらに高まることが予想される。

参考サイト

^ PR TIMES. 「エクイニクス、タイのデジタルインフラストラクチャ導入へ約5億ドル投資 | エクイニクス・ジャパン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000048280.html, (参照 24-12-03).

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