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鹿島が低炭素型ECMコンクリートを成瀬ダム堤体に導入、CO2排出量73t削減に成功

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

鹿島が低炭素型ECMコンクリートを成瀬ダム堤体に導入、CO2排出量73t削減に成功

PR TIMES より


記事の要約

  • ECMコンクリートを成瀬ダム堤体に初導入
  • 従来比でCO2排出量を73t削減を実現
  • ダム堤体の品質確保と温度ひび割れ対策に貢献

低炭素型コンクリートECMコンクリートの成瀬ダム導入

鹿島は国土交通省成瀬ダム工事事務所と協力し、成瀬ダム堤体打設工事において低炭素型コンクリートECMコンクリートを計1,526m3導入した。ECMコンクリートの大規模なダム堤体への導入は国内初となり、建設工事に伴うCO2排出量を73t削減することに成功している。[1]

建設業に関わるCO2排出量は全産業の約4割を占めており、大規模なダムの建設工事では大量のコンクリートを使用するため環境負荷が大きな課題となっていた。ECMコンクリートは普通セメントの代わりに高炉スラグ微粉末を60~70%混合したECMセメントを使用することで、CO2排出量の大幅な削減を実現したのである。

成瀬ダムはCSGを堤体の主な材料とする台形型のダムで、完成後は台形CSGダムとして国内最大規模となる見込みだ。ECMコンクリートはダムコンクリートと同等の高品質を確保できることが確認されており、温度ひび割れ抵抗性に優れているため品質面でも大きな利点があるだろう。

ECMコンクリートの特徴まとめ

項目 詳細
導入場所 成瀬ダム堤体と造成岩盤コンクリート
導入量 計1,526m3
CO2削減量 73t
主な特徴 温度ひび割れ抵抗性に優れる
工期 2023年6月~2026年12月
完成後の規模 国内最大規模の台形CSGダム

CSGについて

CSGとはCemented Sand and Gravelの略称で、現地の石や砂れきなどの発生材とセメント、水を混合して作られる建設材料のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 現地の発生材を有効活用できる環境配慮型の材料
  • ダム堤体の主要な構造材料として使用可能
  • セメントと水を混合し強度を確保

成瀬ダムではCSGを堤体の主な材料として使用しており、堤高114.5m、堤頂長755m、堤体積485万m3、貯水量7,850万m3という大規模な規模を誇る。ECMコンクリートとCSGを組み合わせることで、環境負荷の低減と構造物の品質確保を両立することが可能となっている。

ECMコンクリートの成瀬ダム導入に関する考察

ECMコンクリートの成瀬ダム堤体への導入は、建設業界におけるCO2排出量削減の重要な一歩となった。特に全産業の約4割を占める建設業のCO2排出量削減において、大規模なダム建設での成功事例は今後の環境配慮型建設技術の展開に大きな影響を与えるだろう。

今後の課題として、ECMコンクリートの製造コストや供給体制の整備、品質管理体制の確立などが挙げられる。特に大規模プロジェクトでは安定供給が重要となるため、製造設備の拡充や技術者の育成にも注力する必要があるだろう。

環境配慮型建材の開発競争は今後さらに加速すると予想される。ECMコンクリートのような革新的な技術が建設業界のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを後押しし、より多くの環境配慮型建材の実用化につながることが期待される。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「低炭素型コンクリート「ECMコンクリートⓇ」を成瀬ダム堤体へ本格導入 | 鹿島建設株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000116603.html, (参照 24-12-04).

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