TernaとhibotがITを活用した架空送電線メンテナンスロボットを開発、2025年までのプロトタイプ完成を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

イタリアの送電網管理者Ternaと株式会社ハイボットは、架空送電線メンテナンス用のロボットプロトタイプを2024年12月12日に発表した。このロボットは送電中の電線での作業が可能で、プレフォームスティックの取り付けやガードワイヤへの警告球設置などの機能を備えている。^[1]

トリノ・ロンディッソーネの変電所で実施された動作テストでは、プロトタイプの機能確認と送電線へのプレフォームスティック取り付け実証実験が成功裏に完了した。ガードワイヤへの警告球設置も自動化された搭載装置によって実現している。

Ternaは現在約70件のイノベーションプロジェクトを推進しており、関連会社Terna Forwardを通じて5000万ユーロの予算を投じている。2024年3月から9月にかけて複数の投資を実施し、スタートアップや革新的な中小企業への直接投資を4件完了した。

項目	詳細
開発状況	プロトタイプ段階
実施済みテスト	実験室テスト、ビエッラ・ベルティニャーノでのフィールド試験、トリノ・ロンディッソーネ変電所での動作テスト
主な機能	プレフォームスティック取り付け、ガードワイヤへの警告球設置
特許状況	2024年6月に特許出願完了
完成予定	2025年までにプロトタイプ完成予定

架空送電線とは、電力を長距離輸送するために空中に設置された電線のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

架空送電線のメンテナンスは従来、作業員が高所での危険な作業を行う必要があったが、hibotとTernaが開発中のロボットにより安全性が向上する。電力インフラの維持管理における技術革新として、業界から注目を集めている。

架空送電線メンテナンスロボットの開発は、作業員の安全性向上とインフラ維持管理の効率化という点で画期的な取り組みである。高所での危険な作業をロボットが代替することで、作業員の労働環境が大幅に改善されることが期待できるだろう。

一方で、ロボットによる作業の信頼性と精度の確保が今後の課題となる可能性が高い。送電インフラは社会の重要なライフラインであり、メンテナンス作業の品質低下は許されないため、人間による作業と同等以上の精度を実現する必要があるだろう。

将来的には、AIやIoT技術との統合により予防保全的なメンテナンスへの展開も期待される。センサーデータの活用や異常検知機能の追加により、より効率的なインフラ維持管理が実現できる可能性が高いだろう。

^ PR TIMES. 「Terna社、ケーブルおよびインフラメンテナンスにロボット技術を導入 ―hibotとのテストを実施 | 株式会社ハイボットのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000055802.html, (参照 24-12-13).

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