アークエッジ・スペースが6U級衛星ONGLAISATで世界最高レベルの地上分解能を達成、超小型衛星の新時代へ

PR TIMES より
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記事の要約
- アークエッジ・スペースがONGLAISATで世界最高レベルの撮像に成功
- 地上分解能2.5~3.0mの高精度撮影を実現
- 高度な衛星バス技術と光学システムの実証に成功
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アークエッジ・スペースの6U級地球観測衛星ONGLAISATが最高性能を実証
アークエッジ・スペースは、TASA及び東京大学と共同開発した6U級地球観測用衛星ONGLAISATが、キューブサットにおいて世界最高レベルとなる地上分解能2.5~3.0mでの撮像に成功したことを2025年2月7日に発表した。ONGLAISATは、TASAが実施する6U超小型衛星短期実証事業の一環として開発され、高精度な姿勢制御技術を含む衛星バスが採用されている。[1]
ONGLAISATは2024年12月10日から牧之原地上局との試験電波による通信を確立し、約2か月間にわたる軌道上実証を実施してきた。新規光学システムによる撮像実証や時間遅延積分技術を用いたイメージセンサ実証、オンボード処理技術の実証など、搭載された地球観測用光学システムに関する全てのミッション目標を達成している。
特筆すべき点として、TASA初となるKorsch off-axisタイプの光学システムを採用し、サイズを縮小しながらも光学性能を向上させることに成功した。また、国立応用研究開発院台湾半導体研究センターが開発した初の台湾産TDIセンサーであるCMOS TDIの軌道上実証にも成功し、高度な衛星技術の実現を示している。
ONGLAISATの主要実証項目まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
光学システム | Korsch off-axisタイプ採用、サイズ縮小化と性能向上を実現 |
センサー技術 | 台湾初のCMOS TDIセンサーを搭載し実証成功 |
データ処理 | オンボード処理技術による画像圧縮と迅速な地上送信を実現 |
姿勢制御 | TDI撮像に必要な高精度制御と精密温度管理を達成 |
地上分解能 | 2.5~3.0mを実現し世界最高レベルを達成 |
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時間遅延積分技術(TDI)について
時間遅延積分技術(TDI)とは、衛星搭載カメラの撮像性能を向上させるための先進的な技術である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 衛星の移動速度に合わせて光の明るさを積算する技術
- より明るく鮮明な画像取得を可能にする
- 画素レベルでの高精度な制御が必要
ONGLAISATでは台湾初となるCMOS TDIセンサーを採用し、高精度な姿勢制御技術と組み合わせることで世界最高レベルの地上分解能を実現した。この技術は将来的により大型の人工衛星にも応用可能であり、地球観測技術の発展に大きく貢献することが期待される。
ONGLAISATの実証成果に関する考察
ONGLAISATによる世界最高レベルの地上分解能の実現は、超小型衛星の可能性を大きく広げる成果となっている。特に6U級という小型の衛星で高い光学性能を実現したことは、衛星開発のコスト効率を飛躍的に向上させる可能性を秘めており、今後の宇宙開発における重要な一歩となるだろう。
ただし、超小型衛星特有の制約として、電力供給や通信帯域の限界、軌道維持の課題などが存在している。これらの課題に対しては、さらなる省電力技術の開発や、地上局ネットワークの拡充、より効率的な軌道制御システムの開発などが必要となってくるだろう。
将来的には、この技術を活用した衛星コンステレーションの構築により、地球観測の頻度と精度が飛躍的に向上することが期待される。特に災害監視や環境モニタリング、農業支援などの分野での活用が見込まれ、社会インフラとしての役割を果たすことが期待できる。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「アークエッジ・スペース、共同開発のONGLAISATにてキューブサットにおける世界最高レベルの地上分解能の撮像に成功 | 株式会社アークエッジ・スペースのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000073065.html, (参照 25-02-11).
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