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【CVE-2025-1572】KiviCare医療管理システムにSQLインジェクションの脆弱性、患者データ漏洩のリスクに警戒

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • KiviCareプラグインにSQLインジェクションの脆弱性が発見
  • バージョン3.6.7以前の全バージョンが影響を受ける
  • 認証済み医師以上の権限で機密情報が取得可能

KiviCare医療管理システムの脆弱性

WordfenceはWordPress用プラグイン「KiviCare – Clinic & Patient Management System (EHR)」にSQLインジェクションの脆弱性が発見されたことを2025年2月28日に公開した。この脆弱性は医師以上の権限を持つ認証済みユーザーが、u_idパラメータを介してデータベースから機密情報を抽出できる問題である。[1]

バージョン3.6.7以前の全バージョンがこの脆弱性の影響を受けており、主な原因はユーザー入力パラメータの不十分なエスケープ処理とSQLクエリの準備不足にある。CVSSスコアは6.5(MEDIUM)と評価され、ネットワークからのアクセスが可能で攻撃条件の複雑さは低いとされている。

この脆弱性は認証された攻撃者が既存のSQLクエリに追加のクエリを付加することで、データベースから機密情報を抽出することを可能にする。特に医療システムにおける情報漏洩は深刻な影響をもたらす可能性があり、早急な対応が求められる状況となっている。

脆弱性の詳細情報まとめ

項目 詳細
CVE番号 CVE-2025-1572
影響を受けるバージョン 3.6.7以前の全バージョン
脆弱性の種類 SQLインジェクション (CWE-89)
CVSSスコア 6.5 (MEDIUM)
必要な権限 医師以上の認証済みユーザー
公開日 2025年2月28日

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用してデータベースに不正なSQLコマンドを挿入し、データベースを操作する攻撃手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • ユーザー入力値を適切にエスケープせずにSQLクエリに組み込むことで発生
  • データベースの読み取り、改ざん、削除などの不正操作が可能
  • プリペアドステートメントの使用やバリデーション強化で防止可能

KiviCareの事例では、u_idパラメータの不適切な処理により、認証済みユーザーが既存のSQLクエリに追加のクエリを付加することが可能となっている。このような脆弱性は医療情報システムにおいて特に深刻であり、患者の個人情報や診療記録が漏洩するリスクが存在するため、早急なパッチ適用が推奨される。

KiviCare脆弱性に関する考察

医療情報システムにおける認証済みユーザーによる脆弱性の存在は、内部からの情報漏洩リスクを浮き彫りにしている。特に医師以上の権限を持つユーザーがデータベースから機密情報を抽出できる状況は、患者のプライバシーや医療機関の信頼性に重大な影響を及ぼす可能性がある。

今後はユーザー入力値の厳格なバリデーションやプリペアドステートメントの採用など、SQLインジェクション対策の強化が必要となるだろう。また、権限管理の見直しやアクセスログの監視強化など、内部からの不正アクセスを防ぐための多層的なセキュリティ対策の実装も検討すべきである。

医療システムのセキュリティ強化には、定期的な脆弱性診断や監査の実施も重要な要素となる。KiviCareのような医療情報システムでは、PHIやHIPAA準拠などの規制要件も考慮した包括的なセキュリティフレームワークの構築が求められるだろう。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-1572, (参照 25-03-14).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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