セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-16

Windows 10 22H2 Build 19045.5794がリリース、WSL2のGPU問題修正とドライバーセキュリティ強化を実施

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Windows 10 22H2 Build 19045.5794がリリース
• WSL2のGPUパラバーチャライゼーション問題を修正
• ドライバーブロックリストのセキュリティ強化を実施

Windows 10 22H2 Build 19045.5794のセキュリティ改善とWSL2の問題解決

Windows Insider Program Teamは2025年4月14日、Windows 10 22H2向けのBuild 19045.5794（KB5055612）をRelease Previewチャネルに公開した。本アップデートではWindowsカーネルの脆弱性対策として、BYOVDアタックに使用される可能性のあるドライバーがブロックリストに追加されている。^[1]

Windows Subsystem for Linux 2（WSL2）において、GPUパラバーチャライゼーションのチェックが大文字と小文字を区別する仕様になっていたことで、パラバーチャライゼーションのサポートが正常に機能しない可能性がある問題が修正された。このアップデートにより、WSL2環境でのGPU活用がより安定したものになるだろう。

Windows Kernel Vulnerable Driver Blocklist（DriverSiPolicy.p7b）の更新により、Bring Your Own Vulnerable Driver（BYOVD）攻撃に悪用される可能性のあるドライバーが新たにブロックリストに追加された。この対策によってセキュリティ脆弱性を持つドライバーの悪用リスクが大幅に低減されている。

Windows 10 22H2 Build 19045.5794の更新内容まとめ

BYOVDアタックについて

BYOVDアタックとは「Bring Your Own Vulnerable Driver」の略称で、攻撃者が脆弱性を持つ正規のドライバーを悪用してシステムに不正アクセスを試みる攻撃手法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 署名済みの正規ドライバーを利用するため検知が困難
• カーネルレベルでの権限昇格が可能
• 既知の脆弱性を持つドライバーのリストを使用

Windows 10 22H2 Build 19045.5794では、このBYOVDアタックへの対策としてWindows Kernel Vulnerable Driver Blocklistが更新された。脆弱性を持つドライバーを事前にブロックすることで、攻撃者がこれらのドライバーを悪用してシステムに侵入することを防止する仕組みが強化されている。

参考サイト

1. ^ Windows Blog. 「Releasing Windows 10 Build 19045.5794 to the Release Preview Channel」. https://blogs.windows.com/windows-insider/2025/04/14/releasing-windows-10-build-19045-5794-to-the-release-preview-channel/, (参照 25-04-16).
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