【CVE-2025-20670】MediaTekモデムに証明書検証の脆弱性、多数のチップセットで情報漏洩のリスク
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記事の要約
- MediaTekがモデムの脆弱性を公開
- 不適切な証明書検証による権限バイパスの可能性
- MT6813など多数のチップが影響を受ける
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MediaTekモデムの証明書検証の脆弱性
MediaTek社は2025年5月5日、同社のモデムに関する重要な脆弱性情報【CVE-2025-20670】を公開した。この脆弱性は不適切な証明書検証に起因しており、攻撃者が管理する不正な基地局に接続した場合に情報漏洩のリスクが発生する可能性がある。ユーザーの操作を必要とする攻撃シナリオであるものの、深刻な影響が懸念されている。[1]
影響を受ける製品はMT2737、MT6813、MT6835をはじめとする多数のチップセットで、Modem NR16、NR17、NR17Rのバージョンに脆弱性が確認されている。MediaTekはこの問題に対するパッチをMOLY01334347として提供しており、MSV-2772として管理されている脆弱性の修正に取り組んでいる。
この脆弱性はCWE-295として分類される証明書検証の不備に関連するものだ。攻撃者が制御する不正な基地局を介して情報漏洩を引き起こす可能性があるため、影響を受ける製品のユーザーは速やかにアップデートを適用することが推奨される。
影響を受けるMediaTekチップセット一覧
製品シリーズ | 対象モデル |
---|---|
6000シリーズ | MT6813, MT6835, MT6835T, MT6878, MT6878M, MT6879, MT6886, MT6895, MT6895TT, MT6896, MT6897, MT6899 |
6900シリーズ | MT6980, MT6980D, MT6983, MT6983T, MT6985, MT6985T, MT6989, MT6989T, MT6990, MT6991 |
8000シリーズ | MT8666, MT8667, MT8673, MT8675, MT8676, MT8678, MT8765, MT8766, MT8768, MT8771 |
8700シリーズ | MT8781, MT8786, MT8788, MT8788E, MT8789, MT8791, MT8791T, MT8795T, MT8797, MT8798 |
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不適切な証明書検証について
不適切な証明書検証とは、デジタル証明書の有効性を確認する過程で必要な検証手順が適切に実装されていない状態のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 証明書の発行者や有効期限の確認が不十分
- 証明書チェーンの検証が不完全
- 失効した証明書の確認が適切に行われない
今回のMediaTekモデムの脆弱性では、不適切な証明書検証により攻撃者が管理する不正な基地局との接続を許可してしまう可能性がある。この問題はMOLY01334347パッチによって修正され、証明書検証プロセスが強化されることで不正な基地局からの攻撃リスクが軽減される。
MediaTekモデムの脆弱性に関する考察
MediaTekのモデムに影響を与える今回の脆弱性は、モバイル通信の安全性に関する重要な課題を浮き彫りにしている。特に5G通信の普及に伴い、基地局との認証プロセスの重要性が増しており、証明書検証の実装における厳密性が今後さらに求められるだろう。通信インフラの信頼性確保には、ハードウェアベンダーによる継続的なセキュリティ対策の強化が不可欠となる。
この問題は、モバイルデバイスのセキュリティにおけるサプライチェーンの複雑さも示している。チップセットメーカー、端末メーカー、通信事業者など、多くのステークホルダーが関与する中で、脆弱性の修正パッチを迅速に展開する体制の構築が課題となっているのだ。今後は各社の連携を強化し、セキュリティアップデートの配信プロセスを効率化する必要がある。
また、エンドユーザーの安全を確保するためには、デバイスメーカーによるファームウェアアップデートの提供体制も重要となる。MediaTekチップを搭載した機器の製造元には、今回のパッチを含むセキュリティアップデートを迅速に提供することが求められる。通信の信頼性確保と利便性の両立という観点から、セキュリティ対策の重要性は一層高まっていくだろう。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-20670」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-20670, (参照 25-05-09). 1183
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