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公開：2024-08-24

H2CorporationがAI積算システムで3.1億円の資金調達を実施、建設業界のデジタル化を加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• H2Corporationが3.1億円の資金調達を実施
• AI積算システムで積算業務を90%削減
• 資金を活用しAI技術と事業拡大を推進

H2CorporationがAI積算システムで3.1億円の資金調達を実施

株式会社H2Corporationは、Spiral Capital株式会社とジャフコ グループ株式会社をリード投資家とし、プレシリーズAラウンドで総額3.1億円の資金調達を2024年8月22日に実施した。新たな引受先としてBoost Capital、One Capitalファンド、米国のMetaPropの5社が加わり、累計調達額は4.11億円となった。^[1]

H2Corporationは建設業の改革を目指し、ヒューマン・セントリックなAIとソフトウェア技術を開発している。同社の主力製品である「AI積算」は、積算業務を自動化するAI搭載のSaaS型ソフトウェアだ。導入企業では資材の拾い業務を最大90%削減し、ミスの低減や見積提出件数の向上を実現している。

今回の資金調達により、H2Corporationは「AI積算」の対応範囲拡大やAI技術者・導入支援人員の拡充を計画している。さらに、「KISO」の現場管理機能と元請け・下請け企業間の機能拡張、生成AIを活用した新機能の提供開始も予定している。これらの取り組みを通じ、建設業務のデジタル化・効率化を促進し、日本のインフラや街作りのサポートを目指している。

H2Corporationの資金調達と事業展開まとめ

AI積算について

AI積算とは、H2Corporationが開発した積算業務を自動化するAI搭載のSaaS型ソフトウェアのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 紙やPDFの平面図から自動で資材を拾い上げる
• 最大90%の資材拾い業務削減を実現
• 積算ミスの削減と見積提出件数の向上に貢献

AI積算は2023年に空調設備の自動拾い機能をリリースして以来、様々な大手サブコンや工務店に利用されている。現在、複数の大手ゼネコン、建材メーカーやサブコンとAI積算の拡張に向けた共同開発も進められている。このシステムは建設業界の効率化とデジタル化を推進する重要なツールとして注目を集めている。

H2Corporationの資金調達に関する考察

H2Corporationの3.1億円の資金調達は、AI技術を活用した建設業界の効率化に対する投資家の高い期待を示している。AI積算システムによる業務効率化は、人手不足や長時間労働といった建設業界の課題解決に大きく貢献する可能性がある。一方で、AIの精度向上や新たな建設手法への対応など、技術的な課題も残されているだろう。

今後の課題として、AI積算システムの導入に伴う従来の積算業務従事者の役割の変化や、AI判断の責任所在の明確化が挙げられる。これらの問題に対しては、従業員のスキルアップ支援や、AI判断のブラックボックス化を防ぐための透明性の確保が重要になってくるだろう。また、建設業界特有の複雑な取引関係や慣習に対応できるよう、システムのさらなるカスタマイズ性の向上も期待される。

H2Corporationには、AI積算システムの機能拡張だけでなく、建設現場全体のデジタルトランスフォーメーションを牽引する役割が期待される。例えば、BIM（ビルディング・インフォメーション・モデリング）との連携や、IoTデバイスからのリアルタイムデータ活用など、より包括的な建設管理プラットフォームへの発展が今後の展望として考えられる。このような取り組みを通じて、日本の建設業界全体の生産性向上と競争力強化に貢献することが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Spiral Capital株式会社とジャフコ グループ株式会社をリード投資家とし3.1億円のプレシリーズA資金調達を実施しました。 | 株式会社H2Corporationのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000148057.html, (参照 24-08-24).
2. Meta. https://about.meta.com/ja/

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