SprocketがITP対応機能をβ版提供開始、365日間のiPhoneユーザー識別が可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約
SprocketのITP対応機能がβ版として提供開始
SprocketのITP対応機能の特徴
ITPについて
SprocketのITP対応機能に関する考察
参考サイト

記事の要約

SprocketがITP対応機能をβ版として提供開始
365日間同一iPhoneユーザーの識別が可能に
サーバーサイドCookie規制にも対応

SprocketのITP対応機能がβ版として提供開始

株式会社Sprocketは、CX改善プラットフォームの新機能としてITP（Intelligent Tracking Prevention）に対応する機能をβ版として2024年8月29日に提供開始した。この機能により、Safariブラウザを利用するユーザーの行動データを365日間保持し、顧客体験の向上に寄与することが可能になった。ITPはApple社のSafariに搭載されたトラッキング防止機能で、従来24時間で無効化されていたファーストパーティCookieの保持期間が大幅に延長されている。^[1]

SprocketのITP対応機能を導入することで、SafariでもファーストパーティCookie情報を365日間保持できるようになり、初訪問から期間が空いた再訪時にも同一ユーザーを識別できるようになった。これにより、One to Oneコミュニケーションの実現が可能となり、より効果的な顧客体験の提供が期待できる。また、サーバーサイドCookieの規制にも対応しているため、サーバーサイドGTMなどへの対策も同時に実現できる。

SprocketはこのITP対応機能をβ版として提供することで、ユーザーからのフィードバックを収集し、機能の改善や最適化を進めていく予定だ。CX改善プラットフォームとしての機能強化により、企業の顧客体験向上への取り組みをさらに支援していくことが期待される。ITP対応機能の詳細や導入については、Sprocketの担当コンサルタントに問い合わせることができる。

SprocketのITP対応機能の特徴

	従来のCookie	ITP対応機能
保持期間	24時間	365日間
対象ブラウザ	全ブラウザ	Safari
サーバーサイドCookie規制	対応不可	対応可能
One to Oneコミュニケーション	制限あり	実現可能
提供形態	既存機能	β版オプション

Sprocketの詳細はこちら

ITPについて

ITPとは、Intelligent Tracking Preventionの略称で、Apple社が開発したSafariブラウザに搭載されているトラッキング防止機能のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

ユーザーのプライバシー保護を目的とした機能
クロスサイトトラッキングを制限し、ユーザーの行動追跡を防止
JavaScriptで生成されたファーストパーティCookieの有効期限を24時間に制限

ITPの導入により、従来のCookieベースのユーザー追跡や分析が困難になり、マーケティング活動に大きな影響を与えている。SprocketのITP対応機能は、この制限を克服し、Safariブラウザ上でも長期間のユーザー識別を可能にすることで、CX改善プラットフォームとしての機能を強化している。これにより、企業は顧客体験の向上に向けたより効果的な施策を実施できるようになる。

SprocketのITP対応機能に関する考察

SprocketのITP対応機能は、Safariユーザーの長期的な行動追跡を可能にすることで、CX改善の可能性を大きく広げる点が評価できる。特に、One to Oneコミュニケーションの実現により、ユーザーに対してより適切なコンテンツやサービスの提供が可能になり、顧客満足度の向上につながるだろう。また、サーバーサイドCookie規制への対応は、今後のプライバシー保護強化の流れに先んじた取り組みとして注目に値する。

一方で、365日間もの長期にわたるユーザー追跡に対しては、プライバシー意識の高いユーザーから懸念の声が上がる可能性もある。この問題に対しては、ユーザーに対する透明性の確保と、データ利用の目的や利点を明確に説明することが重要になるだろう。また、収集したデータの安全な管理や、ユーザーの同意取得プロセスの最適化など、プライバシーに配慮した運用体制の構築が求められる。

今後は、ITP対応機能の精度向上や、他のブラウザへの対応拡大が期待される。さらに、AIやマシンラーニングを活用した予測分析機能の追加など、より高度なCX改善ツールへの発展も視野に入れるべきだ。SprocketがこのITP対応機能を基盤として、より包括的なCXソリューションを提供していくことで、デジタルマーケティング領域における競争力を一層高めていくことが期待される。