THIRDが「銘板AI」をリリース、建物設備台帳の自動構築と管理効率化を実現
PR TIMES より
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記事の要約
- THIRDが「銘板AI」機能をリリース
- 設備台帳の自動構築が可能に
- 建物管理のデータ化を促進
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THIRDの「銘板AI」で建物設備台帳の自動化を実現
株式会社THIRDは、AI建物管理クラウドシステム「管理ロイド」に新機能「銘板AI」を2024年8月29日にリリースした。この機能により、建物の設備に取り付けられた機械銘板をスマートフォンで撮影するだけで、AIが設備機器の詳細情報を読み取り、設備台帳を自動で登録・更新することが可能になった。[1]
「銘板AI」の導入背景には、2050年までにZEH・ZEB水準の省エネ性能確保を目指す政府方針がある。既存建築物のZEB化には現在の設備状況の正確な把握が不可欠だが、多くの建物で設備台帳の整備が不十分であった。従来は技術者による現場調査と手作業での台帳作成が必要だったが、「銘板AI」によってこのプロセスが大幅に効率化される。
THIRDの「管理ロイド」は、2024年7月時点で約250万の設備機器を管理し、毎月9万件の劣化診断データと21万件の不具合記録を収集している。この豊富なデータを活用し、THIRDはメーカーを横断した設備機器の予知保全AIの開発に着手している。これにより、建物管理のデータ化と科学的なメンテナンスの実現が期待される。
「銘板AI」の特徴まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
主な機能 | 機械銘板の自動読み取りと設備台帳への登録 |
対象設備 | 建物に設置された主要設備機器 |
使用方法 | スマートフォンで機械銘板を撮影 |
対応プラットフォーム | スマートフォンアプリ、WEBダッシュボード |
期待される効果 | 設備台帳整備の効率化、データに基づく予防保全 |
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ZEH・ZEBについて
ZEHとはネット・ゼロ・エネルギーハウス、ZEBとはネット・ゼロ・エネルギー・ビルの略称であり、高度な省エネ性能を持つ建築物を指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 先進的な建築設計と高効率設備による大幅な省エネの実現
- 残りの消費エネルギーを再生可能エネルギーでカバー
- 年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロに近づける
2023年2月に閣議決定された「GX実現に向けた基本方針」では、2050年までに住宅・建築物全体のストック平均でZEH・ZEB水準の省エネ性能確保が目標として掲げられている。この目標達成に向けて、既存建築物のZEB化が重要な課題となっており、THIRDの「銘板AI」のような技術が建物の現状把握と効率的な改修計画立案に貢献すると期待されている。
「銘板AI」に関する考察
THIRDの「銘板AI」は、建物管理のデジタル化とデータ活用を大きく前進させる可能性を秘めている。特に、既存建築物の設備台帳整備の効率化は、ZEB化推進や予防保全の実現に向けて重要な一歩となるだろう。一方で、AIによる自動読み取りの精度や、多様な機械銘板への対応能力が課題となる可能性がある。
この課題に対しては、継続的な機械学習モデルの改善や、ユーザーによる手動修正機能の充実が解決策として考えられる。また、今後は設備機器のIoT化と連携し、リアルタイムでの稼働データ収集や異常検知機能の追加が期待される。これにより、より高度な予知保全や省エネ運用の最適化が可能になるだろう。
「銘板AI」の普及により、建物管理業界全体のデジタルトランスフォーメーションが加速することが期待される。特に中小規模の不動産管理会社や古い建物のオーナーにとって、低コストで効率的な設備管理が可能になる点は大きなメリットとなるだろう。今後は、AIによる設備診断や修繕提案など、より高度な機能の開発にも期待がかかる。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「データドリブンな不動産管理へーTHIRDが「銘板AI」で設備台帳を自動構築 | 株式会社THIRDのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000064081.html, (参照 24-08-31).
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