アカデミア社がCMラボβ版をリリース、無料でテレビCMデータの活用が可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約
CMラボβ版の無料テレビCMデータサービス提供開始
CMラボβ版の提供機能まとめ
マーケティングデータのオープン化について
CMラボβ版に関する考察
参考サイト

記事の要約

株式会社アカデミアがCMラボβ版をリリース
利用料0円でテレビCMデータを提供
独自ロジックとAI技術で低コスト化を実現

CMラボβ版の無料テレビCMデータサービス提供開始

株式会社アカデミアは、利用料0円のテレビCMデータサービス「CMラボ」のβ版を2024年08月29日にリリースした。CMラボは『マーケティングデータのオープン化』という創業メンバーの思いから生まれたプロジェクトで、独自ロジックとAI技術を活用することでデータ生成コストを最小限に抑え、無料でのサービス提供を可能にしている。^[1]

CMラボを利用することで、各企業やブランドのCMの放送回数や実際に放映されたCMの動画クリエイティブなど、各種テレビCMのデータを無料で取得できるようになった。このサービスは、競合他社のCM放送状況の把握や、最近のテレビCMクリエイティブの調査、優良企業やブランドの発掘などの課題解決に役立つものとなっている。

サービス開始時点では関東広域圏のみのデータ提供となっているが、今後は大阪や京都を含む近畿広域圏をはじめとした、サービス対応地域の拡大を予定している。また、ローカル局のデータ提供やジャンル等のCM放送枠のデータ、CSVダウンロード機能の実装など、さらなる機能追加も計画されており、ユーザーの要望に応じたサービス改善が進められる予定だ。

CMラボβ版の提供機能まとめ

項目	詳細
提供データ	CM放送回数、CMクリエイティブ、CM放送時間・曜日、時系列データ
機能	データフィルター（会社名・カテゴリなど）
対応地域	関東広域圏（東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県）
対応テレビ局	各広域圏のキー局のみ
データ期間	2024年6月以降
データ取得粒度	各広域圏で月間30回以上放送されたCM
データ更新頻度	週次（毎週水曜日）

CMラボの詳細はこちら

マーケティングデータのオープン化について

マーケティングデータのオープン化とは、企業や組織が保有するマーケティング関連のデータを広く公開し、誰もがアクセスできるようにする取り組みのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

データの民主化による市場の透明性向上
中小企業やスタートアップのマーケティング活動支援
イノベーションの促進と新たなビジネスモデルの創出

CMラボのような無料テレビCMデータサービスは、マーケティングデータのオープン化の一例と言える。このサービスにより、従来は高額なデータ利用料が障壁となっていた中小企業や個人事業主でも、テレビCMの放送状況や効果を分析できるようになるため、より公平な競争環境の実現につながる可能性がある。

CMラボβ版に関する考察

CMラボβ版の無料提供は、中小企業やスタートアップにとって大きな機会となる可能性が高い。これまで高額なデータ利用料が障壁となり、テレビCM市場への参入や効果的な広告戦略の立案が困難だった企業にとって、このサービスは市場分析や競合調査の強力なツールとなるだろう。一方で、データの精度や更新頻度の維持、サービスの継続性などが今後の課題となる可能性がある。

この課題に対する解決策として、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れたサービス改善や、データ提供範囲の段階的な拡大などが考えられる。また、将来的にはAI技術のさらなる活用により、データ分析の自動化や予測機能の追加なども期待される。これにより、ユーザーはより高度なマーケティング戦略の立案が可能になるだろう。

CMラボの今後の展開としては、地域拡大やデータ種類の増加に加え、他のマーケティングツールとの連携機能の追加も期待したい。例えば、SNSデータや購買データとの統合分析機能などが実現すれば、より包括的なマーケティング分析が可能になる。このようなサービスの進化により、日本のマーケティング業界全体の底上げにつながることが期待される。