京急電鉄が10月からクレジットカードによる乗車券発売を開始、インバウンド対応とキャッシュレス化を推進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

京急電鉄がクレジットカード決済を導入
10月1日から72駅で乗車券発売可能に
インバウンド対応とキャッシュレス化推進

京急電鉄、クレジットカードによる乗車券発売サービスを開始

京浜急行電鉄株式会社は、2024年10月1日より京急線全72駅（泉岳寺駅を除く）においてクレジットカードによる乗車券の発売を開始すると発表した。このサービスは京急グループ第20次総合経営計画における重点事業展開「日本の玄関口・羽田空港のポテンシャル最大化・活用」を具体化する施策であり、社会的なキャッシュレス需要への対応も併せて実現する。^[1]

本サービスにより、インバウンドのお客さまが事前に両替等を行う必要なく目的地までの普通乗車券（きっぷ）の購入が可能となり、インバウンドの受け入れ体制強化と更なる利便性向上を図る。クレジットカードによる乗車券購入は、泉岳寺駅を除く京急線全72駅に設置された自動券売機（多言語対応）で行うことができ、駅係員を介さずお客さま自身で購入可能だ。

さらに京急電鉄では、2024年12月からクレジットカードやデビットカード等のタッチ決済による乗車サービスの実証実験を開始する予定だ。まずはインバウンドのお客さまが多く利用する空港線を中心とした9駅で先行実施し、2025年中には京急線全駅で改札機へのタッチ決済による乗り降りが可能となるよう準備を進めている。

京急電鉄のクレジットカード決済サービス概要

	乗車券発売	タッチ決済乗車
開始日	2024年10月1日	2024年12月（予定）
対象駅	京急線全72駅（泉岳寺駅除く）	9駅（先行実施）
対象券種	普通乗車券、定期乗車券	-
決済ブランド	Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover	Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯（Mastercard追加予定）

インバウンドについて

インバウンドとは、外国人旅行者の訪日旅行のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

国内経済への貢献と観光産業の活性化
異文化交流の促進と国際理解の深化
地域活性化と新たな雇用創出の機会

京急電鐵のクレジットカード決済サービス導入は、インバウンド需要の拡大に対応する重要な施策といえる。訪日外国人旅行者にとって、事前の両替や現地通貨の準備が不要になることで、より快適で便利な旅行体験を提供することが可能となる。これにより、羽田空港へのアクセス利便性が向上し、インバウンド旅行者の更なる増加が期待できるだろう。

京急電鉄のクレジットカード決済サービスに関する考察

京急電鉄のクレジットカード決済サービス導入は、インバウンド対応とキャッシュレス化推進の両面で高く評価できる。特に羽田空港へのアクセス路線として、外国人旅行者の利便性向上に大きく貢献するだろう。一方で、システムの安定性や決済時のトラブル対応など、新たな課題も予想される。

今後起こり得る問題としては、決済システムの不具合やセキュリティリスクが挙げられる。これらの課題に対しては、定期的なシステムチェックやセキュリティ対策の強化、多言語対応のサポート体制の充実などが解決策として考えられる。また、日本人利用者向けにも、クレジットカード決済のメリットを周知し、利用促進を図ることが重要だ。

将来的には、スマートフォンアプリとの連携や、他の交通機関との共通決済システムの構築など、さらなる利便性向上が期待される。京急電鉄には、このサービスを足がかりに、テクノロジーを活用した新たな付加価値サービスの創出や、インバウンド向けの観光情報提供など、総合的な顧客体験の向上に取り組んでほしい。