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公開：2024-09-20

TriOrbが北九州市の支援事業に採択、球駆動式全方向移動機構を活用した協調搬送システムの開発で製造現場の革新を目指す

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• TriOrbが北九州市の支援事業に採択
• 球駆動式全方向移動機構を活用した協調搬送システムを開発
• FMSの開発で製造現場の革新を目指す

TriOrbの革新的技術が北九州市の支援事業に採択

株式会社TriOrbは、北九州市が実施する令和６年度「企業変革・スタートアップ・グロースサポート事業」の「事業展開支援枠」に採択された。同社が開発した球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を複数台連携させた協調搬送システムの開発により、柔軟で拡張性の高い生産ラインの実現を目指している。^[1]

TriOrbが開発した「TriOrb BASE」は、従来の車輪式やオムニホイール式とは異なる球体を駆動部とする新しい移動機構だ。この技術により、あらゆる方向へのスムーズな移動と高精度な位置制御が可能となり、製造現場における生産ラインの柔軟性と効率性を飛躍的に向上させることが期待されている。

本事業では、「TriOrb BASE」を活用した協調搬送システムを実装し、複数セットの協調搬送に対応可能なFMS（Fleet Management System）を開発する。これにより、変種変量生産、労働人口の減少、DX推進といった製造現場の課題に対応し、フレキシブルな生産ラインの実現、自動化とコスト競争力の向上を図ることが目標とされている。

TriOrbの協調搬送システムの特徴まとめ

FMSについて

FMSとは「Fleet Management System」の略称で、複数の移動体や車両を効率的に管理・運用するためのシステムを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• リアルタイムでの位置情報や状態監視
• 最適な経路や作業計画の立案
• 複数ユニットの協調動作の制御

TriOrbが開発を目指すFMSは、球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を複数台連携させた協調搬送システムに特化したものとなる。製造現場での変種変量生産やDX推進といった課題に対応し、生産ラインの柔軟性と効率性を大幅に向上させることが期待されている。

TriOrbの協調搬送システムに関する考察

TriOrbの球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を活用した協調搬送システムは、製造業における生産ラインの革新をもたらす可能性を秘めている。特に、あらゆる方向への自由な移動と高精度な位置制御が可能な点は、従来の搬送システムにはない大きな利点となるだろう。これにより、生産ラインのレイアウト変更や多品種少量生産への対応が容易になり、製造業の競争力向上に貢献することが期待される。

一方で、新技術の導入には課題も存在する。既存の生産システムとの統合や、作業員の教育・トレーニングなど、導入初期のコストや時間的な投資が必要となる可能性がある。また、複数のユニットを同時に制御するFMSの開発には、高度なソフトウェア技術と安全性の確保が不可欠であり、これらの課題をクリアすることが実用化への鍵となるだろう。

今後、TriOrbには協調搬送システムの実証実験を重ね、その効果を具体的なデータで示していくことが求められる。さらに、製造業以外の分野への応用可能性も探ることで、技術の汎用性を高めていくことが期待される。北九州市との連携を活かし、地域経済への貢献と同時に、日本の製造業全体の競争力向上につながる革新的なシステムの実現を期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「360°球体移動の株式会社TriOrb, 北九州市の「企業変革・スタートアップ・グロースサポート事業」に採択 | 株式会社 TriOrbのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000120742.html, (参照 24-09-20).

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