板橋区が「板橋デジタル歴史探訪」を開催、ARで6スポットの歴史体験が可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

板橋区がAR体験イベントを開催
6スポットで板橋の歴史をデジタルで体験
全ARを体験すると限定デジタルフォトフレームをプレゼント

板橋区のAR体験イベント「板橋デジタル歴史探訪」の概要

東京都板橋区は、2024年10月11日から区立郷土資料館や区立熱帯環境植物館など6スポットをめぐるAR体験イベント「板橋デジタル歴史探訪」を開始した。このイベントでは、スポットごとにAR（拡張現実）で再現されたデジタル史料などを自身のスマートフォンで気軽に楽しむことができる。板橋の歴史や文化に関する資料を展示する郷土資料館を起点に、区の歴史がデジタルで蘇る体験を提供している。^[1]

再現される内容は、かつて板橋区の徳丸原で行われた日本最初の西洋式砲術訓練や、板橋宿最大の妓楼「新藤楼」といった区に所縁のある史料だけでなく、赤塚溜池に住む「龍神様」や熱帯環境植物館の白亜紀の恐竜など、視覚的に楽しめる要素も含まれている。全てのARを体験し、イベントのリーフレットに掲載されているクロスワードを解いた参加者には、各スポットで登場したキャラクターが登場する限定デジタルフォトフレームがプレゼントされる。

また、区立熱帯環境植物館では、AR体験イベントと併せて「触って楽しむプロジェクションマッピング」も公開中である。イベントの対応端末はiPhone（iOS：OS16.0以上）とAndroid（OS：10.0以上）となっているが、機種によっては対応できない場合もある点に注意が必要だ。イベントの詳細や注意事項については、イベントのホームページやリーフレットで確認することができる。

板橋デジタル歴史探訪のARコンテンツ一覧

コンテンツ名	内容	場所
日本初の西洋式砲術訓練	高島秋帆による砲術訓練の再現	徳丸原（現在の高島平一帯）
旧田中家住宅	板橋区登録有形文化財と民家の暮らし	未指定
大樽とうご	江戸の胃袋を支えた樽の再現	未指定
龍神様	赤塚溜池公園に龍神が出現	赤塚溜池公園
新藤楼	板橋宿最大の妓楼の再現	未指定
恐竜	白亜紀の恐竜の出現	熱帯環境植物館

板橋デジタル歴史探訪の詳細はこちら

AR（拡張現実）について

ARとは「Augmented Reality」の略で、現実の環境に仮想的な情報を重ね合わせて表示する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

現実世界にデジタル情報を重ねて表示
スマートフォンやタブレットなどのデバイスで利用可能
教育、観光、ゲーム、広告など幅広い分野で活用

板橋区の「板橋デジタル歴史探訪」では、ARを活用することで歴史的な建造物や出来事を現代の風景に重ね合わせて表示している。これにより、参加者は実際の場所に立ちながら、過去の様子や架空の存在を視覚的に体験することができる。ARは歴史教育や観光振興の新しいツールとして、地域の魅力を効果的に伝える手段として注目されている技術である。

板橋デジタル歴史探訪に関する考察

板橋デジタル歴史探訪の良い点として、ARを活用することで地域の歴史や文化をより身近に感じられるようになったことが挙げられる。特に若い世代にとって、スマートフォンを使った体験型のイベントは親しみやすく、地域の歴史や文化に興味を持つきっかけになるだろう。また、実際の場所を訪れることで、デジタルと現実の融合を体験でき、より深い学びにつながる可能性がある。

一方で、今後起こりうる問題として、ARコンテンツの更新や維持管理の課題が考えられる。技術の進歩に伴い、定期的なアップデートや新しいコンテンツの追加が必要になるかもしれない。この問題に対する解決策として、地域の歴史研究者や技術者との継続的な連携や、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れるシステムの構築が重要になるだろう。

今後追加してほしい機能としては、ユーザー同士が体験を共有できるSNS連携機能や、AR体験を通じて獲得した知識をクイズ形式で確認できる機能などが考えられる。また、板橋区の現代の姿と過去の姿を比較できるタイムスリップ機能なども面白いだろう。今後は、このようなデジタル技術を活用した地域振興の取り組みがさらに広がり、より多くの人々が地域の歴史や文化に触れる機会が増えることを期待したい。