エミレーツ航空がドバイで大規模太陽光発電プロジェクトを開始、年間エネルギー消費量の37%をクリーンエネルギーで供給へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

エミレーツ航空が太陽光発電プロジェクトを開始
エンジニアリングセンターの電力37%をクリーンエネルギーに
年間13,000トン以上のCO2排出量削減を見込む

エミレーツ航空の大規模太陽光発電プロジェクト開始

エミレーツ航空は2024年10月11日、エティハド・クリーン・エナジー・デベロップメント社と提携し、ドバイのエミレーツ・エンジニアリング・センターにおける大規模な太陽エネルギープロジェクトを立ち上げたと発表した。このプロジェクトは、エネルギー効率と持続可能性の向上に向けた重要な取り組みの一環として位置付けられている。^[1]

プロジェクトの主な内容には、太陽光発電システムの開発、エンジニアリング、調達、建設、試験、試運転が含まれており、20年間にわたる運用および保守サービスも提供される。合計39,960枚のソーラーパネルが設置され、施設の年間エネルギー消費量の37%を供給することが可能となる。

このプロジェクトにより、フル稼働時にはCO2換算排出量を毎年13,000トン以上削減することが見込まれている。総容量は23,177kWpで、推定年間発電量は34,301,960kWhに達する。エミレーツ航空は、この取り組みを通じてUAEのクリーンエネルギー目標を支援しつつ、自社の持続可能性戦略を強化する方針だ。

エミレーツ航空の太陽光発電プロジェクト概要

項目	詳細
プロジェクト名	エミレーツ・エンジニアリング・センター太陽光発電プロジェクト
提携企業	エティハド・クリーン・エナジー・デベロップメント社
設置場所	ドバイのエミレーツ・エンジニアリング・センター
ソーラーパネル数	39,960枚
総容量	23,177kWp
推定年間発電量	34,301,960kWh
施設の年間エネルギー消費量に対する割合	37%
年間CO2削減量	13,000トン以上
運用・保守期間	20年間

kWhについて

kWhとは、キロワット時（キロワットアワー）の略称で、電力量を表す単位のことを指している。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

1キロワットの電力を1時間使用した際の電力量を表す
家庭や企業の電気使用量の請求書でよく使用される単位
発電所の出力や電気機器の消費電力を比較する際にも利用される

エミレーツ航空の太陽光発電プロジェクトでは、推定年間発電量が34,301,960kWhと見込まれている。この数値は、一般家庭の年間電力消費量と比較すると非常に大きく、エミレーツ・エンジニアリング・センターの大規模な電力需要に対応するためのものと考えられる。この発電量により、施設の年間エネルギー消費量の37%をカバーすることが可能となる。

エミレーツ航空の太陽光発電プロジェクトに関する考察

エミレーツ航空の太陽光発電プロジェクトは、航空業界における環境負荷低減の取り組みとして高く評価できる。特に、施設の年間エネルギー消費量の37%をクリーンエネルギーで賄うという目標は、大規模な商業施設としては非常に意欲的だ。このプロジェクトが成功すれば、他の航空会社や大規模施設運営企業にとっても良いモデルケースとなるだろう。

一方で、太陽光発電システムの導入には初期投資コストが高いという課題がある。また、天候に左右される太陽光発電だけでは安定的な電力供給が難しい場合もあるため、従来の電力システムとの効率的な併用が求められる。さらに、20年間の長期にわたる運用・保守においては、パネルの劣化や効率低下への対策、そして将来的な技術革新への対応なども考慮する必要があるだろう。

今後は、エミレーツ航空がこのプロジェクトで得た知見を他の施設や事業にも展開していくことが期待される。また、太陽光発電だけでなく、風力発電や地熱発電など、他の再生可能エネルギー源の活用も検討されるべきだ。航空業界全体として、持続可能な運営モデルの構築に向けた取り組みがさらに加速することを期待したい。