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公開：2024-10-24

TXP Medicalが24.6億円の資金調達を実施、生成AIと電子カルテデータを活用した医療DXの加速へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• TXP Medicalが24.6億円の資金調達を実施
• 医療データプラットフォームの更なる拡大を目指す
• 生成AIを活用した医療サービスの展開を強化

TXP Medicalの24.6億円シリーズCラウンド調達と事業拡大

TXP Medical株式会社は生成AIと電子カルテデータを主軸としたRWD事業の強化を目指し、2024年10月23日に総額24.6億円のシリーズCラウンドをクローズした。MPower Partners、NTTコミュニケーションズ株式会社、メディカル・データ・ビジョン株式会社を引受先とした第三者割当増資と複数金融機関からの融資により調達を実現したのだ。^[1]

TXP Medicalが展開する医療データプラットフォーム「NEXT Stage ER/ICU」は全国の大病院79箇所で稼働し、大学病院・救命救急センターで約40%のシェアを獲得するまでに成長した。救急隊向けのNSER mobileも有償導入7地域を含む全国42地域で運用され、1000万人以上の人口カバレッジを実現している。

製薬企業向け医療データ事業では構造化された電子カルテテキスト・検査値を含むRWD利活用事業を本年度より本格始動した。既に前年比400%以上の成長ペースを達成しており、経営体制の強化とガバナンスの向上を目的にAIガバナンス専門家の羽深宏樹氏を社外監査役として迎え入れたのだ。

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リアルワールドデータについて

リアルワールドデータとは、医療機関で日常的に収集される診療記録や検査データなどの実臨床データのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 実際の医療現場から得られる豊富な臨床データ
• 医薬品の有効性や安全性の評価に活用可能
• 医療の質向上や新薬開発に貢献

TXP Medicalは30施設以上の急性期大病院の電子カルテデータを活用し、リアルワールドデータの解析サービスを提供している。製薬企業向けには市場調査やPatient Journeyの作成など、データドリブンなマーケティング支援も実施するなど、医療データの活用範囲を拡大している。

TXP Medicalの医療データ事業に関する考察

TXP Medicalの医療データプラットフォームが急性期医療分野で高いシェアを獲得できた背景には、医師である代表の実行力と医療従事者出身の社員による現場理解の深さがある。医療特有の法令やルールが多い分野で、短期間でのシェア拡大を実現したことは大きな成果と言えるだろう。

今後の課題としては、生成AIを活用したサービスの安全性確保とプライバシー保護の両立が挙げられる。医療データの利活用においては、患者の個人情報保護と医療の質向上のバランスを取ることが重要になってくるのだ。AIガバナンスの専門家を社外監査役として迎え入れたことは、この課題に対する積極的な取り組みの表れと言える。

医療データの標準化と相互運用性の向上も重要な課題となってくる。複数の医療機関のデータを統合し、より価値の高い分析を行うためには、データ形式の統一やセキュアな共有の仕組みが不可欠だ。TXP Medicalには、医療データの利活用を通じた医療の質向上と、患者へのより良い医療サービス提供の実現が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「TXP Medical、24.6億円調達し生成AIと電子カルテデータを主軸としたRWD事業の国内トッププレーヤーへ | TXP Medical株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000099.000031630.html, (参照 24-10-24).
2. NEC. https://jpn.nec.com/

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