栄研化学がナノティスへSeed2ラウンド出資、革新的な唾液による感染症検査技術の実用化へ前進
PR TIMES より
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記事の要約
- 栄研化学がナノティスへSeed2ラウンドとして出資
- 唾液による感染症デジタル検査技術の開発を推進
- NANOTIS法による迅速検査の実用化を目指す
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栄研化学とナノティスが唾液による感染症デジタル検査技術で協力
栄研化学は2024年10月31日、唾液による次世代の感染症デジタル検査デバイスの研究開発を行う東京大学発ベンチャーのナノティスへSeed2ラウンドとして出資を実施した。ナノティスは特許取得済みのNANOTIS法により世界初となる誘電泳動法による濃縮概念を検出技術に融合させ、革新的な次世代プラットフォーム技術を確立している。[1]
ナノティスは2022年のA種優先株ラウンド以降、ラボレベルでのProof-of-Concept研究を進め、第一モデルウイルスであるインフルエンザウイルスの迅速検出に成功を収めた。NANOTIS法は感染症をはじめとする生体粒子全般への技術適応が可能であり、結果の即時集計によってデジタルヘルスとの融合も期待されている。
両社は今回の資本提携により、NANOTIS法の研究開発と実装に向けた強力なパートナーシップを構築し、すべての人がいつでも利用可能な次世代検査キットの製造販売を目指している。まずは実際の患者検体を使用したNANOTIS法の検証を行う前臨床研究を実施し、量産試作機の小型化と低コスト化を進めていく方針だ。
NANOTIS法の特徴と開発状況まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
技術名称 | Nucleic Acid Navigated Optically Traceable Immuno-Sensing |
特許状況 | 取得済み |
開発段階 | PoC研究完了、前臨床研究開始予定 |
検証実績 | インフルエンザウイルスの迅速検出に成功 |
今後の展開 | 量産試作機の小型化・低コスト化、デジタルヘルス領域への展開 |
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誘電泳動法について
誘電泳動法とは、不均一な電場内に置かれた粒子が分極することによって生じる力を利用して粒子を操作する技術のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 電場の強度差によって粒子を効率的に分離・濃縮が可能
- 生体分子やウイルスなどの微小粒子の分析に有効
- 非侵襲的な検査手法として医療分野での応用が期待
NANOTIS法では誘電泳動法による濃縮技術を検出技術と組み合わせることで、従来の検査方法では難しかった高感度かつ迅速な検査を実現している。この技術革新により感染症検査の効率化とデジタル化が進み、医療現場での迅速な診断や治療方針の決定に貢献することが期待されている。
NANOTIS法に関する考察
NANOTIS法の最大の利点は、誘電泳動法による濃縮技術を活用することで高感度な検査を実現できる点にある。従来の検査方法と比較して検出感度が向上し、より早期の段階で感染症を発見できる可能性が広がっている。特に唾液検査への応用は患者の負担軽減につながり、検査の普及促進に大きく貢献するだろう。
一方で、技術の実用化に向けては検査精度の安定性や機器の量産化における課題が存在する。特に小型化と低コスト化の両立は、市場展開における重要な要素となるため、製造工程の最適化や部材の選定が鍵を握ることになる。実用化に向けては医療機器としての認証取得も必要不可欠だ。
今後の展開としてはデジタルヘルス領域との連携による遠隔医療への対応や、感染症以外の生体粒子検出への応用が期待される。栄研化学とナノティスの協業により、基礎研究から実用化までのプロセスが加速し、革新的な医療検査プラットフォームの確立が見込まれる。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「臨床検査薬のパイオニアである栄研化学が唾液による感染症デジタル検査技術を開発するナノティスへSeed2 ラウンドとして出資 | ナノティス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000038360.html, (参照 24-11-02).
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