NECと自律調整SCMコンソーシアムが自動交渉AIによる納期調整自動化の検証を実施、業務効率の大幅な向上を確認

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

NECが自動交渉AIによる部品購買業務の納期調整を自動化
約1300品目の納期調整を数分単位に短縮
2025年1月から簡易検証環境の提供を開始予定

NECの自動交渉AIによる納期調整自動化の大規模検証

NECと自律調整SCMコンソーシアムは、NECグループ会社の調達関連システムに自動交渉AIを連携させ、2024年9月に大規模な検証を実施した。日本全国の拠点で10社以上のサプライヤと約1300品目を対象に実施し、従来は数時間から数日要していた調整業務時間を数分単位に短縮できることを確認している。^[1]

サプライチェーンを取り巻く環境では、企業間取引における納期や数量、価格などの調整が日々大量に発生しており、世界情勢の変化による不安定化の影響も受けている。電子部品の購買では部品の種類が膨大でメーカーも多数に及び、製品ライフサイクルの短期化も相まって業務負担が増大している。

自動交渉AIは在庫状況や生産計画情報を活用し、チャットボットを介して販売側担当者と納期調整を行うことができる。実ラインで稼働中のシステムと連携して納期変更が必要となったPOの調整を行い、変更された納期で処理できることが確認された。

自動交渉AIの検証結果まとめ

項目	詳細
検証期間	2024年9月、10月
対象範囲	NECグループ会社の日本全国の拠点
参加サプライヤ数	10社以上
対象品目数	約1300品目
主な効果	数時間から数日の業務を数分単位に短縮

自動交渉AIについて

自動交渉AIとは、企業間の取引における調整業務を自動化するための人工知能システムのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

在庫状況や生産計画情報を活用した最適な納期調整
チャットボットを介した販売側担当者とのコミュニケーション
実システムと連携した自動処理の実現

NECの自動交渉AIは調達関連システムと連携し、サプライヤからの部品購買業務における納期調整を効率化することが可能である。従来は人手で行っていた調整業務を自動化することで、購買担当者は部品在庫の適正化や予期せぬ需要変動への対応など、より重要な業務に注力できるようになった。

NECの自動交渉AIシステムに関する考察

自動交渉AIの導入により、企業間取引における納期調整業務の効率化が大きく前進することが期待できる。特に電子部品業界では、部品の種類が膨大で取引先も多岐にわたるため、AIによる自動化は業務効率の向上に大きく寄与するだろう。

一方で、AIシステムの導入には各企業のシステムとの連携や運用ルールの整備が必要となる。特に取引先との調整においては、AIと人間のコミュニケーションの円滑化が重要な課題となるため、チャットボットの精度向上や運用ガイドラインの整備が必要になってくるだろう。

今後は納期調整以外の業務への展開も期待される。価格交渉や在庫調整など、企業間取引における様々な調整業務にAIを活用することで、サプライチェーン全体の効率化と強靭化が実現できる可能性がある。

参考サイト

^ PR TIMES. 「NECと自律調整SCMコンソーシアム、AIを活用しNECグループ会社の部品購買業務における納期調整を自動化する検証を大規模に実施 | 日本電気株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000760.000078149.html, (参照 24-11-13).
NEC. https://jpn.nec.com/

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