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公開：2024-11-15

ソフトバンクと富士通がAI-RAN実用化へ向けパートナーシップを強化、2026年以降の実用化目指し米国に検証ラボを設立

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ソフトバンクと富士通がAI-RANの実用化に向け提携
• 米国テキサス州ダラスに検証ラボを設立予定
• AIによる通信体感品質の向上を目指す

ソフトバンクと富士通のAI-RAN実用化パートナーシップ強化

ソフトバンクと富士通は、AI-RANの2026年以降の実用化に向けたパートナーシップの強化について、2024年10月25日に覚書を締結した。両社はAI-RAN上でRANの性能を最大化させ、AIによる通信体感品質の向上を実現するためのソフトウエアの共同研究開発を開始することになったのだ。^[1]

富士通は、NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchip上で動作するNVIDIA AI Aerialプラットフォームをベースに開発されたL1ソフトウエアに対応したvRANソフトウエアとRadio Unitを提供している。両社の協力により1サーバー当たり20セルの同時通信を高品質で実現することが可能になった。

両社は米国テキサス州ダラスに共同でAI-RANの検証ラボを設立する予定で、技術検証とエコシステムの拡大を図る方針だ。グローバル市場におけるAI-RANの実用化を推進し、モバイルインフラ投資効率の向上と通信体感品質の向上を目指している。

AI-RAN実用化に向けた取り組みまとめ

vRANについて

vRANとは仮想無線アクセスネットワーク（Virtual Radio Access Network）の略称で、従来のハードウェアベースの無線アクセスネットワークを仮想化した技術である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ハードウェアとソフトウェアの分離による柔軟な運用が可能
• コスト削減と効率的なネットワーク管理を実現
• 新技術の導入やアップデートが容易

富士通が提供するvRANソフトウエアはNVIDIA AI Aerialプラットフォームをベースに開発されており、高性能なGPUを活用することで効率的な通信処理を実現している。NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchip上で動作することで、1サーバー当たり20セルという高密度な同時通信を可能にしているのだ。

AI-RANの実用化に関する考察

ソフトバンクと富士通のパートナーシップ強化は、通信インフラのAI活用において重要な一歩となる可能性が高い。特にNVIDIAの最新技術を活用したvRANソフトウエアの開発は、通信品質の向上とインフラ投資効率の改善につながることが期待できるだろう。

一方で、AI-RANの実用化には技術的な課題も残されている可能性がある。特に大規模な通信網での安定性の確保や、既存のインフラとの互換性の維持には慎重な検証が必要となるだろう。テキサス州ダラスの検証ラボでの実証実験が重要な意味を持つはずだ。

グローバル市場でのAI-RAN展開を見据えた場合、各国の通信規制への対応や標準化の推進が課題となる。ソフトバンクと富士通の協力関係が、これらの課題解決に向けた新たな取り組みを生み出すことが期待される。両社の技術力を結集した成果に注目が集まるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ソフトバンクと富士通、AI-RANの実用化に向けてパートナーシップを強化 | 富士通株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000348.000093942.html, (参照 24-11-15).
2. NVIDIA. https://www.nvidia.com/ja-jp/

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