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公開：2024-12-06

HaluのIKOUポータブルチェアがWE AT CHALLENGE 2024で優勝、インクルーシブデザインの社会実装を加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• IKOUポータブルチェアがWE AT CHALLENGE 2024で優勝
• インクルーシブデザインによる障害児育児の課題解決を評価
• 優勝賞金1,000万円をデータベース構築に活用予定

株式会社HaluのIKOUポータブルチェアがWE AT CHALLENGEで優勝

株式会社Haluは、障害の有無によらず様々な子どもが使用できるIKOUポータブルチェアを開発し、2024年11月27日に開催されたWE AT CHALLENGE 2024のTrack3「Living & City」部門において優勝を果たした。アジア最大級のWell-Beingの祭典を目指すピッチコンテストにおいて、インクルーシブデザインの社会実装に向けた取り組みが高く評価されている。^[1]

IKOUポータブルチェアは、体幹が弱く一人で座ることが困難な障害児とその親の外出時の課題を解決するために開発された製品で、軽量かつ持ち運びが容易な設計となっている。2022年の発売以来、個人利用から商業施設での導入まで幅広い展開を見せており、小さな子連れ家族の外出機会を大きく広げることに成功している。

優勝賞金1,000万円は、障害児とその家族をはじめとするマイノリティの課題やニーズを集約したデータベース構築に活用される予定だ。Haluは今後も国内外の多くのステークホルダーと協働し、インクルーシブデザインの社会実装を推進していく方針を打ち出している。

IKOUポータブルチェアの特徴まとめ

IKOUポータブルチェアの詳細はこちら

インクルーシブデザインについて

インクルーシブデザインとは、従来のデザインプロセスでは見落とされがちだった多様な人々のニーズに着目し、当事者を巻き込んで共に創るデザインアプローチのことである。以下のような特徴を持っている。

• 当事者を開発プロセスに巻き込む参加型デザイン手法
• 個々のユーザーの困難を起点とした製品開発
• フィードバックを取り入れながら共創を行う手法

インクルーシブデザインはユニバーサルデザインと異なり、デザイナーがユーザーの普遍的な困難を想定して考案するのではなく、実際の当事者との協働を重視している。個々のユーザーが抱える課題に寄り添いながら、製品やサービスを作り上げていく点が大きな特徴となっている。

IKOUポータブルチェアに関する考察

IKOUポータブルチェアの優れている点は、障害児に特化した製品ではなく、座位の安定しない小さな子どもたち全般に使用できる点にある。インクルーシブデザインの理念を体現した製品設計により、特別なニーズを持つ人々のための専用品という枠を超え、幅広いユーザーに受け入れられる可能性を示している。

今後の課題として、製品の認知度向上と利用可能な場所の拡大が挙げられる。商業施設への導入実績は着実に増えているものの、より多くの場所で利用できる環境整備が必要となるだろう。解決策としては、自治体との連携強化や、商業施設向けのレンタルサービスの拡充が考えられる。

データベース構築を通じて得られる知見は、新たな製品開発にも活用できる可能性がある。マイノリティのニーズを可視化し、それを製品設計に反映させていくプロセスは、社会全体のインクルーシブ化に向けた重要な一歩となるだろう。今後はグローバル展開も視野に入れた取り組みの加速が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「インクルーシブデザインの社会実装を進める「IKOUポータブルチェア」のHalu、アジア最大級のWell-Beingの祭典を目指す「WE AT CHALLENGE 2024」応募部門で優勝 | 株式会社Haluのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000096277.html, (参照 24-12-06).

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