アークエッジ・スペースがDENDEN-01衛星の運用を開始、革新的なエネルギー技術の実証実験へ
PR TIMES より
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記事の要約
- アークエッジ・スペースが超小型人工衛星DENDEN-01の運用を開始
- ISSから放出された衛星との通信に成功し初期運用を開始
- 複数のエネルギー技術・高負荷ミッションの実証実験を予定
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アークエッジ・スペースのDENDEN-01衛星の運用開始
アークエッジ・スペースは、複数の大学との共同研究グループによって開発した超小型人工衛星DENDEN-01を2024年12月9日20時17分にISSから放出し運用を開始した。衛星との通信による衛星情報の取得に成功し、搭載した920MHz帯小型低消費電力無線通信機によるバックアップ通信機能の動作確認も成功している。[1]
DENDEN-01は2021年度にJAXAとUNISECが公募した「きぼう」からの超小型衛星放出プログラムの国内先進ミッション枠に採択された衛星だ。固-固相転移型潜熱蓄熱材を活用した電源温度安定化装置をはじめ、複数のエネルギー技術および高負荷ミッションの軌道上実証を行う予定である。
アークエッジ・スペースは静岡県の3.9mパラボラアンテナと東京電機大学所有の3mパラボラアンテナを用いた通信を担当している。衛星搭載920MHz帯小型低消費電力無線通信機によるバックアップ通信の機能検証と、省電力無線通信機を用いたセンサデータの衛星経由での取得実験も継続的に実施していく。
DENDEN-01の主な特徴まとめ
衛星諸元 | 通信システム | 実証実験内容 | |
---|---|---|---|
基本仕様 | 10×10×10cm(1Uサイズ) | 920MHz帯無線通信機 | 電源温度安定化装置 |
特徴 | 超小型設計 | バックアップ通信機能 | SSPCMによる熱制御 |
運用体制 | 複数大学との共同研究 | 2箇所のパラボラアンテナ | エネルギー技術実証 |
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固-固相転移型潜熱蓄熱材について
固-固相転移型潜熱蓄熱材とは、温度変化によって物質の結晶状態が変化し、その過程で熱を吸収または放出できる特殊な材料のことである。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- 温度変化に応じて結晶構造が変化し熱エネルギーを制御
- 衛星の電源温度を安定化させる機能を提供
- 効率的な熱エネルギーの吸収と放出が可能
DENDEN-01衛星では、固-固相転移型潜熱蓄熱材を活用した電源温度安定化装置の実証実験を予定している。超小型衛星における温度管理は重要な技術課題であり、この実証実験の成功は今後の衛星開発に大きな意義を持つ。
DENDEN-01衛星に関する考察
DENDEN-01衛星による実証実験は、超小型衛星における温度管理技術の革新につながる可能性を秘めている。固-固相転移型潜熱蓄熱材を用いた電源温度安定化装置の実用化は、将来の衛星開発におけるコスト削減と信頼性向上に大きく貢献するだろう。
一方で、超小型衛星特有の限られたスペースと電力供給の制約の中で、複数の実証実験を同時に行うことによる技術的なチャレンジも予想される。実験データの取得と地上との安定した通信の確立が、ミッション成功の重要な鍵を握ることになるだろう。
DENDEN-01衛星の成功は、大学と民間企業の共同研究による宇宙開発の新たなモデルケースとなる可能性を持っている。この取り組みを通じて得られる知見は、今後の超小型衛星開発の発展と宇宙ビジネスの活性化に大きな影響を与えることが期待される。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「アークエッジ・スペース、共同研究の革新的エネルギー技術実証衛星「DENDEN-01」との通信に成功、運用開始 | 株式会社アークエッジ・スペースのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000073065.html, (参照 24-12-22).
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