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公開：2024-12-27

中小企業のシステム開発予算設定における実態調査、予算設定の失敗経験が4割に迫る深刻な現状が明らかに

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 中小企業の約4割が開発予算設定に失敗の経験あり
• 失敗原因の最多はベンダー選定の難しさ
• 開発予算設定時は運用コストまで考慮が重要

中小企業のシステム開発予算設定における現状と課題

株式会社もばらぶは一般ユーザー向けのシステム開発プロジェクトに携わったことのある中小企業の経営者・役員、経営企画・経営管理、情報システム担当者107名を対象とした調査を2024年12月25日に公開した。調査では適正価格を設定する際に最も重要視しているポイントとして予算との兼ね合いが33.3%を占め、運用費用や追加費用の明確な提示の有無が23.0%で続いている。^[1]

中小企業の約6割が一般ユーザー向けのシステム開発を外部に依頼しており、その中でもWebサービスの開発が65.6%と最も多く選ばれている状況だ。開発予算については200万円未満が25.2%、200万円から500万円未満が23.4%と、比較的小規模な予算での開発が主流となっている。

特筆すべき点として、担当者の約4割が予算設定において失敗した経験を持っており、その主な原因としてベンダー間の価格差が大きく最適な選定ができなかったことが42.5%を占めている。また、運用後の費用を見落としていたケースが30.0%存在し、予算計画における課題が浮き彫りとなっている。

システム開発予算設定の調査結果まとめ

調査結果の詳細はこちら

システム開発ベンダー選定について

システム開発ベンダー選定とは、自社のシステム開発を委託する企業を選ぶプロセスのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 技術力と成果物の品質を重視した評価基準の設定
• 提示価格の妥当性と運用コストの検証
• 過去の実績と企業としての信頼性の確認

今回の調査では、中小企業のシステム開発において、52.3%が技術力と成果物の品質を重視し、39.3%が提示価格の妥当性を重視していることが明らかになった。また、協力的なパートナーとしての姿勢や過去の実績、企業としての信頼性なども重要な選定基準として挙げられている。

中小企業のシステム開発予算設定に関する考察

中小企業のシステム開発における予算設定の失敗は、単にベンダー選定の難しさだけでなく、技術的知識の不足や運用コストの見落としなど、複合的な要因が絡み合っている。特に初期投資だけでなく、運用や保守、アップデートなどの継続的なコストを含めた総合的な予算計画の重要性が浮き彫りとなっている。

今後は、ベンダー選定時における技術力の評価基準の明確化や、運用コストを含めた詳細な見積もりの提示が求められるだろう。また、中小企業側も技術的な知識を高め、適切な予算設定と効果的なベンダー選定ができる体制を整えることが重要となっている。

システム開発業界全体としても、中小企業向けに透明性の高い価格設定と明確な運用コストの提示を標準化していく必要がある。特に、初期開発から運用までを見据えた総合的な提案と、柔軟なサポート体制の構築が今後の課題となるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「【中小企業の一般ユーザー向けのシステム開発における適正価格の現実とは】担当者の約4割が予算設定に「失敗」経験あり。その主な原因は「ベンダー選定の難しさ」 | 株式会社もばらぶのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000143843.html, (参照 24-12-27).

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