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PCI-SIGが次世代規格PCIe 7.0バージョン0.7を公開、データ転送速度が大幅に向上へ

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • PCI-SIGがPCIe 7.0のバージョン0.7を公開
  • 2024年4月のバージョン0.5からのフィードバックを反映
  • 128GT/sの帯域幅で双方向512GB/sを実現

PCI-SIGが次世代規格PCIe 7.0のドラフト版仕様を公開

PCI-SIGは2025年1月17日、次世代規格「PCIe 7.0」のドラフト版仕様となるバージョン0.7をメンバーの組織向けに公開した。このバージョンは2024年4月にリリースされたバージョン0.5へのフィードバックを反映したものとなっており、PCIe規格の定期的な進化を示している。[1]

PCIe 7.0は、PCIe 6.0の2倍となる128GT/sの帯域幅を実現し、16レーン構成時に最大512GB/sの双方向転送を可能にする仕様となっている。PAM4信号の採用や電力効率の改善、低レイテンシや高信頼性の実現も目指している。

新規格は800Gigabit EthernetやAI/マシンラーニング、クラウドコンピューティング、ハイパースケールデータセンター、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの高度な用途での活用を見込んでいる。これまでのPCIe規格との下位互換性も維持されることが特徴だ。

PCIe 7.0の主な特徴まとめ

項目 詳細
帯域幅 128GT/s(PCIe 6.0の2倍)
最大転送速度 512GB/s(x16構成時)
信号方式 PAM4
主な用途 800G Ethernet、AI/ML、クラウド、HPC
互換性 過去のPCIe規格との下位互換性を維持

PAM4信号について

PAM4は「Pulse Amplitude Modulation 4-level」の略称で、4つの異なる振幅レベルを使用してデータを伝送する変調方式のことを指す。従来の2値伝送と比較して、1シンボルあたり2倍の情報を伝送することが可能になる。

  • 4つの電圧レベルによる高効率なデータ伝送
  • 従来方式比で2倍の情報密度を実現
  • 高速シリアル通信に適した変調方式

PCIe 7.0ではPAM4信号方式を採用することで、128GT/sという高速なデータ転送を実現している。この技術はPCIe 6.0から継続して採用されており、更なる高速化と信頼性の向上を図っている。

PCIe 7.0規格に関する考察

PCIe 7.0の開発は、データセンターやAI処理における帯域幅の需要増加に対応する重要な進展となっている。特に800Gigabit Ethernetへの対応や、AIワークロードの処理能力向上は、次世代のデータ処理基盤として大きな期待が寄せられるところだ。

一方で、高速化に伴う消費電力の増加や、実装時の信号品質の確保が技術的な課題となる可能性がある。PCIe 7.0の本格的な普及には、これらの課題に対する製品メーカー側の対応も重要になってくるだろう。

PCIe規格の進化は3年サイクルで継続的に行われており、今回のバージョン0.7の公開は2025年内の正式リリースに向けた重要なマイルストーンとなる。今後は実装技術の確立とエコシステムの整備が進むことで、より幅広い用途での活用が期待される。

参考サイト

  1. ^ PCI-SIG. 「Progressing on Track: PCIe 7.0 Specification Version 0.7 Now Available for Member Review | PCI-SIG」. https://pcisig.com/blog/progressing-track-pcie-70-specification-version-07-now-available-member-review, (参照 25-01-22).

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