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公開：2025-03-14

Q.ENESTが栃木県佐野市に系統用蓄電池施設を新設、電力系統の安定化と再生可能エネルギーの普及拡大に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Q.ENESTが栃木県佐野市に高圧蓄電所の新設を決定
• 出力1,999kW、容量8,226kWhの大規模蓄電設備を導入
• 2025年7月の系統連系開始を目指し事業を推進

Q.ENEST初の系統用蓄電池による高圧蓄電所新設

Q.ENESTホールディングス株式会社は、2025年3月13日に栃木県佐野市における「Q.ENEST佐野高圧蓄電所」の新設を発表した。本施設は経済産業省の令和6年度再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金の対象事業として採択され、パワーエックス社製の「Mega Power」を採用することが決定している。^[1]

施設の運用はQ.ENESTでんき株式会社が担当し、設計・調達・建設はグリーンエナジー・プラスが実施することになった。Q.ENESTホールディングスはこれまで太陽光発電所の自社運営やPPA事業の展開、太陽光電力の買取事業を通じて再生可能エネルギーの普及に注力してきた実績がある。

本施設では需給調整市場、容量市場、卸電力市場での運用を行うことで、電力系統における需給バランスの最適化と系統混雑の軽減に貢献する計画だ。将来的にはVPP事業におけるアグリゲーターとしての役割を担うべく、技術開発を強化していく方針である。

Q.ENEST佐野高圧蓄電所の詳細

系統用蓄電池について

系統用蓄電池とは、電力系統の安定化を目的として設置される大規模な蓄電設備のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 電力需給バランスの調整機能を持つ大容量蓄電システム
• 再生可能エネルギーの導入拡大に不可欠な設備
• 電力系統の安定化と混雑緩和に貢献

Q.ENEST佐野高圧蓄電所では、パワーエックス社製の系統用蓄電システム「Mega Power」を採用している。本システムは日本国内で製造され、需給調整市場や容量市場、卸電力市場での運用を通じて、電力の安定供給に寄与することが期待されている。

系統用蓄電池事業に関する考察

系統用蓄電池の導入は再生可能エネルギーの普及において重要な役割を果たすことが期待されている。特に太陽光発電などの変動性電源が増加する中で、電力系統の安定性を維持するためには大規模な蓄電設備の整備が不可欠であり、Q.ENEST佐野高圧蓄電所はその先駆的な取り組みとなるだろう。

今後の課題としては、蓄電池システムの導入コストの低減や運用効率の最適化が挙げられる。特に需給調整市場や容量市場での収益性を確保しつつ、系統安定化への貢献を両立させることが重要になってくるはずだ。

将来的にはVPP事業との連携による新たなビジネスモデルの創出も期待される。蓄電池制御技術の発展により、より柔軟な電力需給調整が可能になり、再生可能エネルギーの更なる普及に貢献することが見込まれるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「Q.ENEST、大規模バッテリーエネルギー貯蔵システムを活用する、初の高圧蓄電所の新設が決定 | Q.ENESTホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000126341.html, (参照 25-03-14).
2. 経済産業省. https://www.meti.go.jp/index.html

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