IIJと河村電器産業が生成AI対応のモジュール型エッジデータセンターを共同開発、45kW大容量電力供給で短納期設置を実現
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記事の要約
- IIJと河村電器産業がモジュール型エッジデータセンターを共同開発
- 生成AI用GPU搭載サーバーに対応した45kW電力供給が可能
- 2025年度下期の製品化を目指しPoVパートナーを募集
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IIJと河村電器産業が生成AI対応のモジュール型エッジデータセンターを開発
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)と河村電器産業株式会社は2025年3月11日、生成AI用のGPU搭載サーバーに対応可能なモジュール型エッジデータセンターを共同開発したと発表した。このモジュール型エッジデータセンターは、既存製品における設備能力の不足や新規建設にかかるコストと時間の課題を解決するために開発されたものだ。[1]
モジュール筐体には19インチサーバラック1架とサーバ冷却装置、UPS、物理セキュリティなどのデータセンターに必要な機能を搭載しており、幅120cm、奥行200cm、高さ230cmと小型で屋内外を問わず設置が可能である。建築基準法で定められている建築物に該当せず、設置時の建築確認申請が原則不要という特徴を持つだろう。
本製品は1モジュールあたり45kWの電力供給とそれに対応したサーバ冷却能力を有しており、生成AI用途のGPU搭載サーバの導入が可能である。複数モジュールの連結や受電設備、UPSなどをモジュール化して組み合わせることで、需要に応じた規模のデータセンター設備に柔軟に拡張できるようになっている。
モジュール型エッジデータセンターの仕様まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
サーバ負荷容量 | 定格45kW |
モジュールサイズ | W1200 D2000 H2300 |
モジュール重量 | 1200kg ※サーバ、UPS等は含まず |
収納ラック | EIA規格19インチラック(1ラック42RU) |
セキュリティ機能 | カードキー、セキュリティカメラ、ドア開放センサー、煙検知・消火設備 |
環境対応 | -20℃~40℃、IP55防じん防水性能 |
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エッジコンピューティングについて
エッジコンピューティングとは、クラウドやデータセンターではなく、データが生成される場所の近くでデータ処理を行う computing アーキテクチャのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- データ処理の低遅延化とリアルタイム性の向上
- ネットワーク帯域の効率的な利用
- セキュリティとプライバシーの強化
エッジコンピューティングは特に生成AIのような大量のデータ処理やセキュリティが重要な用途において、現場でのサーバやストレージの配置・運用を可能にする重要な技術である。モジュール型エッジデータセンターは、このエッジコンピューティングの実装を容易にし、AIワークロードの効率的な処理を実現する基盤として期待されている。
モジュール型エッジデータセンターに関する考察
モジュール型エッジデータセンターの開発により、従来のデータセンター構築における時間とコストの課題が大きく改善される可能性がある。特に生成AI用のGPU搭載サーバーに対応した大容量電力供給と冷却能力を備えながら、コンパクトで柔軟な拡張性を持つ点は、急増するAI需要に対する効果的なソリューションになるだろう。
今後の課題として、複数モジュールを連結した際の電力効率や冷却性能の最適化、さらには運用管理の効率化が挙げられる。これらの課題に対しては、AIを活用した電力消費の最適化や、リモート監視・制御システムの強化などが有効な解決策となる可能性が高いだろう。
将来的には、再生可能エネルギーとの統合や、より高度な自動運転システムとの連携など、新たな用途への展開が期待される。エッジコンピューティングの重要性が増す中、モジュール型エッジデータセンターは次世代のデジタルインフラストラクチャーの重要な構成要素となるはずだ。
参考サイト
- ^ インターネットイニシアティブ. 「IIJと河村電器産業、AI用GPU搭載サーバも収容可能なモジュール型エッジデータセンターを共同開発 | IIJについて | IIJ」. https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2025/0311.html, (参照 25-03-14).
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