セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-16

【CVE-2025-3184】projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性、患者情報漏洩のリスクが発生

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• patient/profile.phpのpatientFirstNameパラメータが影響を受ける
• CVSSスコア7.3でリスク評価は高度（HIGH）に分類

projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

2025年4月3日、projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0において重大な脆弱性が発見され公開された。この脆弱性は/patient/profile.phpのpatientIdパラメータに関連するSQLインジェクションの問題であり、patientFirstNameの引数操作によって不正なデータベースアクセスが可能になることが判明している。^[1]

この脆弱性はリモートから攻撃可能であり、攻撃者は特別な権限を必要とせずに遠隔で実行できることが確認されている。CVSSスコアは3.1版で7.3を記録しており、機密性・完全性・可用性のそれぞれにおいて低レベルの影響が及ぶ可能性が指摘されているのだ。

脆弱性の種類はCWE-89（SQLインジェクション）とCWE-74（インジェクション）に分類されており、既に公開されて攻撃に利用される可能性がある状態となっている。また、patientFirstName以外のパラメータにも同様の脆弱性が存在する可能性が指摘されており、早急な対応が求められる状況だ。

projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0の脆弱性詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションにおけるセキュリティ上の脆弱性の一つで、データベースへの不正なSQLコマンドの挿入を可能にする攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザー入力値を適切に検証・エスケープせずにSQL文に組み込むことで発生
• データベースの不正な閲覧・改ざん・削除などが可能になる
• Webアプリケーションで最も一般的な脆弱性の一つとして知られている

SQLインジェクション攻撃は、入力値のバリデーションやパラメータ化クエリの使用によって防ぐことができる。projectworlds Online Doctor Appointment Booking Systemの場合、patientFirstNameパラメータを介したSQLインジェクションが可能となっており、データベース内の患者情報が不正アクセスのリスクにさらされている。

医療システムの脆弱性に関する考察

医療システムにおける脆弱性の発見は、患者の個人情報保護という観点で極めて深刻な問題となる。特にSQLインジェクションの脆弱性は、データベースに直接アクセスされる可能性があるため、患者の診療記録や個人情報が漏洩するリスクが高く、早急な対策が必要となるだろう。

医療機関のデジタル化が進む中、セキュリティ対策の重要性は一層高まっている。特に予約システムは外部からのアクセスを前提としているため、入力値の検証やアクセス制御など、多層的な防御策を実装する必要があるのだ。

今後は開発段階からセキュリティを考慮したシステム設計が不可欠となる。特にオープンソースの医療システムにおいては、コミュニティによる継続的なセキュリティレビューと脆弱性報告の仕組みを確立することが、システムの信頼性向上につながるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-3184」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3184, (参照 25-04-16).
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