セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-16

【CVE-2025-3185】projectworlds医療予約システムにSQLインジェクション脆弱性、患者情報漏洩のリスクが深刻化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0の脆弱性を発見
• patientupdateprofile.phpにSQLインジェクションの脆弱性
• CVSSスコア最大7.3でHighレベルの深刻度

projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

2025年4月3日、projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0において、重大な脆弱性が発見された。この脆弱性は/patient/patientupdateprofile.phpファイル内の未知の機能に存在し、patientFirstName引数の操作によってSQLインジェクションが可能になることが判明している。^[1]

この脆弱性はリモートから攻撃可能であり、エクスプロイトコードが一般に公開されている状態となっている。CVSSスコアはバージョン3.0および3.1で7.3（High）、バージョン4.0で6.9（Medium）と評価されており、他のパラメータも影響を受ける可能性が指摘されている。

脆弱性はCWE-89（SQLインジェクション）およびCWE-74（インジェクション）に分類されており、SSVCの評価ではエクスプロイトの自動化が可能で部分的な影響があるとされている。脆弱性の詳細は既に公開されており、攻撃者による悪用のリスクが高まっている。

脆弱性の詳細情報まとめ

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベース操作において、悪意のあるSQLコードを挿入される脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する深刻な脆弱性
• データベースの不正アクセスや改ざんが可能
• 機密情報の漏洩やシステム破壊につながる可能性がある

projectworlds Online Doctor Appointment Booking Systemで発見された脆弱性は、patientFirstName引数を通じてSQLインジェクション攻撃が可能となっている。この種の脆弱性は適切な入力値のバリデーションやパラメータ化されたクエリの使用によって防ぐことが可能だが、修正されるまでは深刻なセキュリティリスクとなる。

projectworlds Online Doctor Appointment Booking System 1.0の脆弱性に関する考察

医療系システムにおける患者情報の取り扱いに関わる脆弱性は、個人情報保護の観点から特に重要な問題となっている。SQLインジェクションの脆弱性が発見されたことで、患者の個人情報が不正アクセスのリスクにさらされており、医療機関の信頼性にも影響を与える可能性が高い。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化とコードレビューの徹底が必要となるだろう。特に医療系システムでは、OWASP Top 10などのセキュリティガイドラインに準拠した開発プロセスの導入と、定期的な脆弱性診断の実施が重要である。

医療系システムのセキュリティ強化には、開発者のセキュリティ意識向上と技術力の向上が不可欠である。今回の脆弱性を教訓に、医療系システムの開発においてはセキュリティバイデザインの考え方を取り入れ、計画段階からセキュリティを考慮したシステム設計を行うことが望まれる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-3185」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3185, (参照 25-04-16).
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