富士通とSupermicro、ニデックが水冷技術で協業、データセンターの電力効率向上へ新サービス開発

PR TIMES より
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記事の要約
- 富士通がSupermicroとニデックと水冷技術で協業を発表
- 世界トップレベルのPUE実現を目指したデータセンター向けソリューション開発
- 2025年度第4四半期までに新サービスの提供開始を予定
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富士通がデータセンターの電力効率向上に向け水冷技術で協業
富士通は2025年4月17日、Supermicroおよびニデックとデータセンターのエネルギー効率向上を目指し、世界トップレベルの電力使用効率実現に向けた協業に合意したことを発表した。40年の実績を持つ水冷ハードウェア技術と新開発の水冷監視制御ソフトウェアを活用し、高性能なGPUサーバと冷却システムを組み合わせたソリューションを開発する方針だ。[1]
データセンターの消費電力削減は喫緊の課題となっており、特にAIサーバに用いられるGPUの発熱対策に膨大な電力が使用されている状況がある。現在主流の空冷方式はPUEが平均1.6であるのに対し、水冷方式は平均PUE1.2と高い冷却効率を実現できるが、システム設計や構築、運用に高度な専門知識とスキルを要することが普及の障壁となっていた。
富士通は2025年度第1四半期より、水冷技術を活用したデータセンターの冷却トータルソリューションサービス「Fujitsu Liquid Cooling Management for Datacenter」の提供を開始する予定だ。サブスクリプション型で提供され、導入検討から運用・保守までワンストップで支援することで、初期投資費用を抑えた導入を可能にしている。
3社の役割と特徴まとめ
富士通 | Supermicro | ニデック | |
---|---|---|---|
主な提供技術 | 水冷監視制御ソフトウェア | 高密度GPUサーバ | CDUと冷却システム |
技術的特徴 | 40年の水冷技術実績 | GPU演算能力最大化 | 累計5,000台の出荷実績 |
期待される効果 | 電力効率40%向上 | サーバ消費電力削減 | 熱管理の最適化 |
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PUEについて
PUEとは「Power Usage Effectiveness」の略称で、データセンターの電力使用効率を示す重要な指標である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- データセンター全体の消費電力をICT機器の消費電力で割った値
- 1.0に近いほど電力効率が良いとされる指標
- 現在の空冷式で平均1.6、水冷式で平均1.2の効率を実現
水冷システムは空冷システムと比較して約25%の電力効率改善が可能だが、専門的な知識とスキルが必要となる。今回の3社協業により、この技術的ハードルを下げ、より多くのデータセンターでの導入を促進することが期待されている。
データセンターの水冷技術に関する考察
水冷技術を活用したデータセンターの冷却効率向上は、急増するAI需要に対応する上で重要な解決策となる可能性が高い。従来の空冷方式と比較して大幅な電力削減が可能であり、特にGPUサーバの発熱問題に対して効果的な解決策となることが期待されるだろう。
一方で、水冷システムの導入には専門的な知識やスキルが必要となり、データセンター運営者にとって大きな課題となっている。新サービスでは導入から運用までワンストップで支援する体制を整えることで、この課題を解決しようとしているが、実際の運用面でどの程度スムーズに進むかが今後の焦点となるはずだ。
技術革新により水冷システムの信頼性と効率性は着実に向上しているが、普及促進にはさらなるコスト削減と運用の簡素化が求められる。今回の3社協業を通じて、これらの課題が解決され、データセンター業界全体の環境負荷低減に向けた新たな標準が確立されることを期待したい。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「富士通、世界トップレベルのデータセンター電力使用効率実現に向け、Supermicroおよびニデックと協業 | 富士通株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000409.000093942.html, (参照 25-04-18). 3144
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