セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-22

【CVE-2025-31560】WordPress Salon Booking System 10.11に権限昇格の脆弱性、早急な対応が必要に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• WordPress Salon Booking Systemに権限昇格の脆弱性
• バージョン10.11以前のすべてのバージョンが影響を受ける
• CVSSスコア7.2のハイリスク脆弱性として評価

WordPress Salon Booking System 10.11の権限昇格の脆弱性

Patchstack OÜは2025年4月1日、WordPress用プラグインSalon Booking Systemにおいて権限昇格の脆弱性を発見したことを公開した。この脆弱性は不適切な権限割り当てに起因しており、バージョン10.11以前のすべてのバージョンに影響を与えることが判明している。^[1]

発見された脆弱性はCVE-2025-31560として識別されており、共通脆弱性評価システムCVSSでは基本スコア7.2のハイリスクと評価されている。攻撃者は高い特権レベルを必要とするものの、攻撃の複雑さは低く、機密性・完全性・可用性すべてに高い影響を及ぼす可能性があるとされている。

この脆弱性はPatchstack Allianceに所属するRevan Arifioによって発見され、適切な対応が求められている。CISAによる評価では、現時点で自動化された攻撃は確認されていないものの、技術的な影響は重大であると指摘されている。

WordPress Salon Booking Systemの脆弱性詳細

権限昇格の脆弱性について

権限昇格の脆弱性とは、システム内で与えられた権限以上の操作を可能にしてしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 正規のユーザー権限を超えた操作が可能になる
• システム管理者レベルの権限が不正に取得される可能性がある
• 重要なデータやシステム設定への不正アクセスにつながる

WordPress Salon Booking Systemの場合、不適切な権限割り当て（CWE-266）に分類される脆弱性が確認されている。攻撃者は高い特権レベルを必要とするものの、攻撃の複雑さは低く評価されており、システムの機密性、完全性、可用性のすべてに高い影響を及ぼす可能性が指摘されている。

WordPress Salon Booking Systemの脆弱性に関する考察

WordPress Salon Booking Systemの脆弱性は、予約システムを利用する美容サロンや施設のセキュリティに直接的な影響を与える深刻な問題である。特に顧客情報や予約情報など、重要なデータが含まれるシステムであることから、早急なバージョンアップデートによる対応が必要不可欠だ。

今後の課題として、プラグイン開発者は権限管理の仕組みを根本的に見直し、より堅牢なセキュリティ設計を実装する必要がある。特に権限チェックのロジックを厳密化し、意図しない権限昇格が発生しないよう、システム全体のセキュリティアーキテクチャを再考することが求められるだろう。

また、WordPress向けプラグインのセキュリティ品質向上に向けて、開発者コミュニティ全体での取り組みも重要である。コードレビューの強化やセキュリティテストの自動化など、開発プロセスの改善を通じて、同様の脆弱性の再発防止を図ることが望まれる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE Record: CVE-2025-31560」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-31560, (参照 25-04-22).
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