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TOPPANエッジとPartisiaがデジタル学生証の実証実験を開始、顔認証とNFCで利便性とセキュリティを両立

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • TOPPANエッジとPartisiaがデジタル学生証の実証実験を開始
  • 顔認証と分散型ID技術、NFCを組み合わせたセキュアな認証を実現
  • OISTにて2025年6月から9月まで実証実験を実施予定

TOPPANエッジとPartisiaによるデジタル学生証の実証実験開始

TOPPANエッジ株式会社とデンマークのPartisia Applications ApSは、顔認証と分散型ID技術、スマートフォンのNFC認証を組み合わせたデジタル学生証の実証実験を2025年6月から開始すると発表した。実証実験は沖縄科学技術大学院大学において9月まで実施され、応用暗号ユニットの学生約50名を対象に行われる予定だ。[1]

TOPPANエッジの顔写真収集・認証クラウドサービス「CloakOneR」にPartisiaの分散型ID技術を組み込み、スマートフォンによるNFC認証を可能にすることで、EUのデジタルID検証規格「eIDAS2.0」の基準を満たしたセキュアなデジタル学生証を実現する。この技術は試験時や学内施設の利用における本人確認の手段として高い利便性と確実性を提供するだろう。

実証実験は2つのフェーズで構成され、第1フェーズでは試験会場における出欠席管理と本人確認、第2フェーズでは学生の識別と施設のアクセスコントロールを検証する。両社は実証結果を踏まえて開発を進め、2025年中にデジタル学生証プラットフォームの提供を開始し、2026年4月入学生からの導入を目指している。

デジタル学生証の実証実験まとめ

項目 詳細
実施期間 2025年6月~9月
実施場所 沖縄科学技術大学院大学(OIST)
対象学部 応用暗号ユニット
対象人数 50名(予定)
使用技術 顔認証、分散型ID技術、NFCによる認証
検証内容 出欠席管理、本人確認、施設アクセスコントロール

分散型ID技術について

分散型ID技術とは、中央集権的な機関による個人情報管理から完全に独立した識別子を用いる技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 個人情報の分散管理による高いセキュリティ性
  • ユーザー自身によるデータコントロールの実現
  • 第三者による情報の検証可能性の確保

分散型ID技術は、DIDs(分散型識別子)やVCs(検証可能な資格情報)といった要素技術によって構成されており、個人情報管理の新たな枠組みとして注目を集めている。TOPPANエッジとPartisiaの実証実験では、この技術を活用することでセキュアかつ利便性の高いデジタル学生証の実現を目指している。

デジタル学生証の実証実験に関する考察

顔認証と分散型ID技術、NFCを組み合わせたデジタル学生証は、従来のICカード型学生証が抱える発行管理業務の負荷やコストの課題を解決する可能性を秘めている。特に新入生の受け入れ時期における学生証発行の業務効率化が期待できるほか、なりすましのリスクを低減し、より確実な本人確認を実現できるだろう。

実証実験の舞台となるOISTは50カ国以上から研究者が集まる国際的な環境であり、グローバル展開を見据えた検証が可能となる点で重要な意味を持つ。EUのデジタルID検証規格「eIDAS2.0」への準拠を目指す取り組みは、将来的な国際標準化への布石となる可能性がある。

今後の課題として、個人情報保護やプライバシー管理の観点から、システムの安全性や信頼性の検証が重要となってくる。特にWeb3.0技術を活用した分散型データ共有モデルの実用性や、マルチパーティ計算による情報保護の有効性について、実証実験を通じた綿密な評価が必要となるだろう。

参考サイト

  1. ^ TOPPANエッジ株式会社. 「TOPPANエッジとPartisia、顔認証と分散型ID技術、スマホのNFCを活用したデジタル学生証の共同開発を開始 | TOPPANホールディングス株式会社」. https://www.holdings.toppan.com/ja/news/2025/05/newsrelease250507_1.html, (参照 25-05-09).
  2. 6777

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