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【CVE-2024-42438】Zoom製品に境界外書き込みの脆弱性、複数の製品が影響を受ける可能性

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Zoom製品に境界外書き込みの脆弱性
  • 複数の製品が影響を受ける
  • サービス運用妨害の可能性がある

Zoom製品の境界外書き込み脆弱性の発見

Zoom Video Communications, Inc.は、同社の複数製品における境界外書き込みに関する脆弱性を公開した。この脆弱性は、Zoom Meeting SDK、Zoom Rooms、Zoom Rooms Controller、Zoom Workplace、Zoom Workplace Desktop、Zoom Workplace VDIなど、広範囲にわたる製品に影響を及ぼしている。影響を受ける製品のバージョンは、それぞれ6.1.0未満または5.17.14未満となっている。[1]

この脆弱性のCVSS v3による基本値は6.5(警告)と評価されており、攻撃元区分はネットワーク、攻撃条件の複雑さは低いとされている。攻撃に必要な特権レベルは低く、利用者の関与は不要とされているが、影響の想定範囲に変更はないとされている。脆弱性の影響としては、サービス運用妨害(DoS)状態に陥る可能性が指摘されている。

Zoom社は、この脆弱性に対する正式な対策を公開しており、ユーザーにはベンダ情報を参照し、適切な対策を実施するよう呼びかけている。この脆弱性はCVE-2024-42438として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは境界外書き込み(CWE-787)に分類されている。Zoom社のSecurity Bulletinsにおいて、ZSB-24031として詳細情報が提供されている。

Zoom製品の脆弱性影響まとめ

製品名 影響を受けるバージョン
Zoom Meeting SDK 6.1.0未満
Zoom Rooms 6.1.0未満
Zoom Rooms Controller 6.1.0未満
Zoom Workplace 6.1.0未満
Zoom Workplace Desktop 6.1.0未満
Zoom Workplace VDI 5.17.14未満、6.0.0以上6.0.11未満

境界外書き込みについて

境界外書き込みとは、プログラムが割り当てられたメモリ領域の範囲外にデータを書き込む脆弱性のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • メモリ破壊やバッファオーバーフローを引き起こす可能性がある
  • 攻撃者によって悪用されると、システムのクラッシュやコード実行につながる恐れがある
  • プログラミング言語やライブラリの適切な使用で防ぐことが可能

この脆弱性は、CVE-2024-42438として識別され、Zoom製品の複数のバージョンに影響を与えている。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低いとされている。また、攻撃に必要な特権レベルは低く、利用者の関与は不要とされているが、影響の想定範囲に変更はないとされている。

Zoom製品の脆弱性に関する考察

Zoom社が迅速に脆弱性を公開し、対策を提供したことは評価に値する。これにより、ユーザーは速やかに必要な措置を講じることが可能となり、潜在的な被害を最小限に抑えることができるだろう。しかし、複数の製品に影響が及んでいることから、全ユーザーへの周知徹底と更新の促進が課題となる可能性がある。

今後、この種の脆弱性を防ぐためには、開発段階でのセキュリティテストの強化やコードレビューの徹底が必要となるだろう。また、ユーザー側でも定期的なソフトウェア更新の習慣化や、セキュリティ警告への迅速な対応が求められる。Zoom社には、今回の経験を活かし、より堅牢なセキュリティ体制の構築を期待したい。

さらに、この脆弱性がDoS攻撃につながる可能性があることから、Zoom社は今後、サービスの可用性を確保するための追加対策も検討する必要があるだろう。例えば、異常なトラフィックの検知システムの導入や、負荷分散技術の強化などが考えられる。こうした取り組みにより、ユーザーにとってより安全で信頼性の高いサービス提供が実現されることを期待する。

参考サイト

  1. ^ JVN. 「JVNDB-2024-006936 - JVN iPedia - 脆弱性対策情報データベース」. https://jvndb.jvn.jp/ja/contents/2024/JVNDB-2024-006936.html, (参照 24-09-01).

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