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公開：2024-10-26

五常が334億円の大規模資金調達を実施、マイクロファイナンス事業のグローバル展開が加速へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 五常が175億円のシリーズFラウンド資金調達を完了
• 国内金融機関6社より159億円のデット調達を実施
• 累計資本調達額が465億円に到達

五常の大規模資金調達とデット調達の実施

五常・アンド・カンパニー株式会社は2024年9月までに175億円のシリーズFラウンド資金調達を完了し、創業からの累計資本調達額が465億円に達した。野村證券株式会社を通じて国内の個人投資家から約50億円を調達しており、複数の新規機関投資家や既存株主からの出資も実現している。^[1]

アセットマネジメントOneやレオス・キャピタルワークス、三井住友トラスト・アセットマネジメントが運用を開始したクロスオーバー・ファンドによる初の未上場株投資先として五常が選定された。International Cooperation and Development Fundなど海外からの出資も獲得しており、資金調達手法の多様化が進んでいる。

五常はデット調達も積極的に展開しており、三井住友銀行をアレンジャー兼エージェントとする40億円のコミット型シンジケートローン契約を締結した。みずほベンチャーデットファンドからの無担保普通社債10億円やインドのグループ会社向けソーシャルローン90億円など、合計約159億円のデット調達を実施している。

五常の資金調達概要

五常・アンド・カンパニーの詳細はこちら

マイクロファイナンスについて

マイクロファイナンスとは、途上国の低所得者層向けに小口の融資や金融サービスを提供する金融包摂の手法である。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 少額の融資を通じて起業や事業拡大を支援
• 通常の金融機関から融資を受けにくい層へのアプローチ
• 貧困削減と経済的自立を促進する社会的意義

五常はマイクロファイナンスをアジア・アフリカの12カ国で展開しており、1万人を超えるグループ従業員を通じて240万人の顧客にサービスを提供している。連結営業貸付金は1,200億円を突破しており、金融包摂の拡大に向けた取り組みを積極的に推進している。

五常の資金調達に関する考察

五常による大規模な資金調達は、マイクロファイナンス事業のスケールアップと金融包摂の拡大に向けた重要な一歩となっている。特に国内外の著名な機関投資家からの出資獲得は、事業モデルの信頼性と成長性が評価された証左であり、今後の事業展開に弾みをつける要因となるだろう。

一方で急速な事業拡大に伴うリスク管理体制の整備や、各国の規制環境への適応が課題となる可能性がある。デット調達を含む資金調達手法の多様化は、成長資金の安定的な確保と財務基盤の強化につながるものの、債務負担の適切なコントロールも重要な経営課題となってくるだろう。

今後は獲得した資金を活用し、デジタル化の推進や新規市場への展開を加速させることが期待される。特にアフリカ最大級のマイクロファイナンスグループBaobab Groupへの出資は、新たな成長機会の獲得につながる重要な布石となるはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「民間版の世界銀行を目指す五常・アンド・カンパニー、175億円のシリーズFラウンド資金調達を完了。併せて、国内金融機関6社より159億円のデット調達を実施 | 五常・アンド・カンパニー株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000048303.html, (参照 24-10-26).

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