東芝が東芝マテリアルの全株式を日本特殊陶業に1500億円で譲渡、2025年5月の完了目指す

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • 東芝マテリアルの全株式を日本特殊陶業に譲渡
  • 譲渡金額は1500億円で2025年5月完了予定
  • 窒化ケイ素ボールで世界的シェアを保有

東芝マテリアル株式の日本特殊陶業への譲渡計画が発表

東芝は2024年11月25日、完全子会社である東芝マテリアルの全株式を日本特殊陶業へ1500億円で譲渡することを発表し、株式譲渡契約を締結した。東芝マテリアルは材料事業から発展し、蛍光体材料や窒化ケイ素部品など独自の技術を活かした機能材料・部品を提供してきた実績がある。[1]

東芝マテリアルの主力製品である窒化ケイ素ボールは、電気自動車や工作機械、風力発電機、鉄道車両など高速回転や耐電食が求められる分野のベアリングボールとして世界で高いシェアを誇っている。パワー半導体向けの窒化ケイ素セラミックス基板も需要の拡大が見込まれている。

日本特殊陶業はセラミック素材技術をコア・コンピタンスとし、内燃機関事業の強化と非内燃機関事業の規模拡大を進めており、環境・エネルギー、モビリティ、医療、情報通信の4分野に注力している。両社のセラミック技術の融合により、グローバルな顧客基盤の拡充が期待できる。

東芝マテリアルの概要まとめ

項目 詳細
本社所在地 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地
設立日 2003年10月1日
代表者 代表取締役社長 白井 隆雄
資本金 480百万円(2024年3月31日時点)
従業員数 663名(2024年4月時点)
主要製品 ファインセラミックス、蛍光材料応用製品、高純度金属、磁性材料部品

窒化ケイ素ボールについて

窒化ケイ素ボールとは、セラミックス素材を用いた高機能ベアリング部品のことで、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 高速回転に対する優れた耐久性
  • 電気腐食に対する高い抵抗性
  • 多様な産業分野での幅広い応用

東芝マテリアルが製造する窒化ケイ素ボールは、電気自動車のモーターやベアリングなど高速回転が求められる部品に広く使用されており、世界市場で高いシェアを維持している。特に耐電食性能が要求される環境での使用に適しており、風力発電機や鉄道車両などの重要部品としても採用されている。

東芝マテリアルの株式譲渡に関する考察

東芝マテリアルの日本特殊陶業への譲渡は、両社のセラミック技術を融合させることで新たな価値創造が期待できる戦略的な判断といえる。日本特殊陶業の持つグローバルな販売網と東芝マテリアルの高い技術力を組み合わせることで、世界市場での競争力がさらに強化されるだろう。

今後の課題として、両社の企業文化や技術ノウハウの統合をいかにスムーズに進めるかが重要となってくる。特に技術者の継続的な育成や研究開発体制の維持が、譲渡後の事業成長の鍵を握ることになるだろう。

東芝マテリアルが持つ窒化ケイ素ボールの技術と日本特殊陶業のセラミック技術の相乗効果により、新たな製品開発や市場開拓が進むことが期待される。両社の技術融合による革新的な製品開発が、今後の成長を牽引する可能性が高い。

参考サイト

  1. ^ TOSHIBA. 「東芝マテリアル株式会社の企業価値向上に向けた施策の実行について | ニュース | 東芝」. https://www.global.toshiba/jp/news/corporate/2024/11/news-20241125-01.html, (参照 24-11-27).

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